刃に心《第3話・転校生はちやほやされるもの》-6
「「アレはどうする?」」
ただ一人、俯せに倒れた屍をヒロシとユウが同時に指差した。
「その辺に転がしとけ」
邪魔にならない教室の片隅に放置。彼方の処遇はそう決定した。
「どうこの学校は?」
クラス内が落ち着いてきた頃、疾風が楓に尋ねた。
「騒がしい所だな」
それに楓は苦笑しつつも楽しそうに答えた。
「いろいろと大変そうだが、これから楽しみだ♪」
ニッコリと微笑む楓に疾風も笑顔で返した。
そして楓は内心でこう呟いた。
『それに…此所にはお前がいるから♪』
そんな内心を隠す様に始業のチャイムが鳴り響く。窓からは穏やかな春の陽射がゆるやかに射し込んでいた。
続く…