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破壊衝動
【エッセイ/詩 その他小説】

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破壊衝動-1

ぷつん、と

髪の毛の千切れたような小さな小さな音が



頭の中に響く

何も考えられなくて
何も聴こえなくて
何も見えなくて


ただ、わかる





ああ僕は





狂ったのだ、と





物凄いスピードで過ぎて行く大人は
みんな馬鹿だ

毎日毎日変わらない生活を送って
変化の無い人生に飽きはしないか


やっぱり
馬鹿じゃないか

もっとも
馬鹿から産まれた僕も馬鹿でしかないのだ





壊したい、
壊したい、



――壊したら

何か 生まれるだろうか





楽しくて
僕は笑う



君は?

君は…――





何も生まれない、と
君は 泣いていた





じゃあ誰か
この糸をまた繋いではもらえませんか

僕を抑える為の
この細い一本を


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