ふたり【お泊まり・結】〜二回目の……!?〜-2
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「ユキ〜起きて〜。ご飯食べるよ。」
エリカに頭をゆさゆさ揺らされて俺は目覚める。
隣にユキチはいなかった。
すっかり明るくなった窓の外では依然、雪が降り続く。
俺は体をコタツから出して起き上がる。
どうも、だるい。体は温まっているのに。
料理の鉄人、あかねが用意した朝食を頂こうとテーブルへ向かう。
…足がもつれる。…視界が歪む。
俺は膝からカーペットに落ちた。
襲い来る目眩。
遊輝は耐えきれずに仰向けに寝転んだ。
その瞬間、全身を寒気が襲った。
……風邪。これは間違いない。風邪ひいた。
寝転んだ俺に気付いてエリカが振り返る。
「ちょっとちょっと〜、まだ寝るつもり〜?」
エリカが近付いてくる。
ただ事ではない俺の様子に気付いたのか、顔色が変わった。
「え?ユキ?どうしたの!?ねぇ、ユキ!」
朦朧とする意識。
俺は重いまぶたを下ろす。
「あかね―!大変だよ!来て―………」
そこで意識が途切れた。
俺はついに本日3度目の眠りに落ちた。
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目が覚めた。
…いや、正確に言えば意識が戻った。
重いまぶたが俺の視界を晴らすことを許さない。
途切れ途切れの記憶を繋ぎ合わせて、今どういう状況なのかを考える。
思い浮かんだのが、あかねのキス。
それをきっかけに頭の中を色々な情景が巡る。
俺は、完全に状況を把握した。
……そりゃあ、あんだけ寒い思いしたら風邪もひくわな。
徐々に体の感覚がはっきりしてくる。
額に、ひんやりと冷たい何かが張り付いている。
すぐに「冷えピタ」だと分かった。
右手が温かいものに包まれている。
おそらく、両手で握られている。
左腕から胸にかけて何か重さを感じる。
少し息苦しいが、不思議と嫌な気はしない。
少しまぶたが軽くなった気がする。
目を開けようとすると、意外と簡単にまぶたがどいてくれた。
ぼやけた視界に映ったのは広い天井に、点いていない蛍光灯。
それから推測するに、ここはいつもコタツが置かれている場所だろう。