『コワレユク日常』-2
どのくらい時間が経っただろう?
ピンポーン
チャイムが馬鹿に大きく鳴り響いた。
ドクン!
頭が真っ白で、どうにも動くことが出来ない。
カチャカチャ
『鍵、開けっ放しかよ!?不用心だな』
君の声が、すぐ近くにあって。
『おい!何か言ってくれよ』
俺の横に座る。
『俺、君のこと好きみたいだ』
目線を合わさずに、それだけを言う。
『ホントに?あんなに同性愛、嫌がっていたのに?』
君がそう言うのも、もっともで。
『確かに、そう思ってたけど…女とか男とかじゃなくて…“特別”ってあるんだって、判ったんだ…』
言ってるうちに、君の顔がだんだんと朱に染まっていく。
俺も似たようなものなんだろうか?
『俺なんて、一目惚れだったんだぞ』
なんて、照れながら言われた。
そして、ふと気付く。
『もしかして俺って、君のこと傷付けていた?』
『まあ、あれだけはっきり言われたら、却って気持ち良かったぐらいだけど。好きな相手に言われるのは、やっぱ痛かったな』
って苦笑混じりに。
『…ごめん』
『そんな泣きそうな顔、するなよ』
『…っ!?』
突然、頬に君の唇。そこだけ、火が点いたように熱くなった。
『悪い、忍耐力が限界にきた』
耳元で囁かれて、ぞくぞくっと何かが背筋を駆け抜ける。
『忍耐力って何だよ!』
君の方を向いて、怒ったように言ったのに、今度は両頬を包まれて、唇同士が重なった。
『んっ…ぁ…』
くらくらする。酔った時みたいな…酩酊感。
やっと唇が離れて、至近距離で
『嫌?』
一言、問い掛けられて。
『嫌…じゃない…』
今度は、自分から唇を押しつけた。
ミタサレル心
『…ぅんっ…ふぁ…』
舌を絡め取られる。深い、深いキス……
『ヤバイ、俺もう止まんないよ?』
そう言って、君は僕のシャツを片手で脱がしにかかる。
手慣れてるな、なんて他人事みたいに考えて。
気が付いた時には半裸状態で、君の舌が首筋から鎖骨の辺りを這っていってた。
『あっ…あぁ…』
タカマリユク身体
胸の小さな突起を甘咬みされ。
初めての刺激に、身体大きく仰け反る。
『気持ちいいか?』
君の問いにも、頷くだけで精一杯で。
君の手が俺の内腿を
滑り、一番敏感な部分をなぞる。
さっきから刺激されっぱなしの俺は、しっかりとその愛撫の心地良さを証明していて……
『すごいな…こんなにしてさ』
ズボンもトランクスもずり下げられて、扱かれる。
自分のとは違う指が、的確に俺の急所を捉えて、擦られなぞられて……
『あっダメ……ッ』
君の手の中に放ってしまった。
『今度は俺も気持ちよくなりたい』
ティッシュで手を拭きながら、君が悪戯っぽく笑う。
『えぇっと、こう?』
君のに手を伸ばしかけると
『違う、ベットで四つん這いになってくれる?』
そんな風に返される。
その時になって、男同士ってコトの意味に気付く、俺……