いきる喜び-1
明日死ぬかもしれない
そんな国に生きていない
人には生きる喜びは
分からない
生きることが
何より大変だから
でも僕らの国にも
長く生きられない人はいる
病気は未来ある人の人生を
残酷に奪い去る
どんなに才能があっても
家柄や地位があっても
病気は人を選びはしない
すべての人が平等に
何万人にひとりの確率でも
病気になるのは自分の運命
病気を恨むかもしれない
でも病気でも誰かに
言葉を伝えられる
貧乏でも夢に破れても失恋しても
今健康に生きることが
他の何かに比べても
比べものにならないくらい
幸せなことなんだと