罪人の塔〜2play mode〜-6
「もう!!なに!!そんな大声出す力あるんなら、もっと一生懸命上りなさいよ!!せっかく歩くペースをアンタなんかに合わせてやってんのに!!ムカつくんだよ!!」
私は逆ギレをした。自分が言っている事が実は矛盾していた事なんて分かっていた。
私は結局、自分が可愛いいんだ…
悲しいけど、それが事実。そんな自分を責める気力すらない。
「同じだね。"あの時"と…。」
早紀はポツリとそんな事をつぶやいて、そこから一言もしゃべらなくなった。
私は、"あの時"を思い出せなかった
暗く冷たい塔の中…
私達の目は、もう死にかけたようにトロンとしていた。
早く帰りたいとか、誰かに会いたいとか、そんな事も忘れて、ストレスと疲労で、私達の顔は、老けたように豹変していた
そして、私達は、ついに塔の頂上らしき扉を見つけた。
初め開けた扉と同じ、古い木製のものだった
「早紀………。帰れるね…。やっと帰れるね!!」
私は一瞬だけ生き返ったようにはしゃいだ。
早紀はなぜか、あまり乗り気ではなかった