罪人の塔〜2play mode〜-5
今日の天気は………?
分からない
できることなら誰か教えてほしい
この場所ではそれすら無意味だから…
「都子…。やっぱり…今日も行かなきゃダメなのかな…?」
「私達に今日も明日もないよ…。行かなくちゃ。今日と明日がちゃんとある場所にさ…。」
私は早紀に無理に笑いかけた。
ホントは早紀と全く同じ気持ちなのに…
もう…どれだけ上ったのだろう
私達には、もう笑う力も泣く力も残されていなかった
ただ、黙って階段を上るしかなかった
「………ねぇ。都子。」
私達の足の神経がなくなってきた頃、早紀が急に話しかけてきた
「……………。」
この時、私はすでに、言葉を返す気力がなかった
「都子!!」
早紀は大声で怒鳴った。
早紀がこの時、何を言いたかったのか分からない。だけど、今の私には早紀の声なんて耳障りなだけだった。