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光の風
【ファンタジー 恋愛小説】

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光の風 〈封縛篇〉前編-17

少しでも触れると壊れてしまいそうで貴未は触れる事ができなかった。ナタルの口元に貴未は耳を寄せる。

「陛下…ちがう。」

「ナタル?何が違うんだ?」

「陛下…ちがう。」

同じ事を繰り返し呟くナタルに胸騒ぎを覚えるが、助かる可能性がある事を信じて貴未はナタルを救護室に運ぶことにした。

(嫌な予感しかしない!)

さっきすれ違った人物はもしかして?頭の中に不安ばかりよぎるが、気持ちを切り替えてナタルを抱えて飛んだ。





《どこにいる?王よ…。》

せまりくる恐怖に息を潜めて待っていた。あの爆発音の正体がはっきりしない。貴未からの連絡もない。


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