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ふたり
【幼馴染 恋愛小説】

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ふたり【お泊まり】〜「ユキ、誰が好きなの!?」〜-3

「ぶぁ〜はっは!
…ユ、ユキ!…お、まえい、いつからそんな恥ずかしがり屋になっちまったんだ!?
――アッハッハッハ!」


…あや姉、…そんなうまく喋れなくなるほど笑わなくても


……意識してるな、俺。
あかねのこと。異性として。
――確かに、薄々感じてはいた。ひょっとしたら物心ついたときからすでに、俺はエリカとあかね……ふたりのことが好きなんじゃないかって。



――ガタンッ!

いきなり吹いた突風に、窓が荒々しく音を立てた。
まるで、なにかを警告するかのように……。


「ああ〜、ユキチのこと思い出したら無しょ〜にパチンコ打ちたくなっちまった!
ちょっくら行ってくるぜ!」

「風強いよ?大丈夫?お母さん…」


「ったく、心配性だな〜あかねは。あたしがこんな風でどうにかなると思うか?」

・・・いいえ〜!全く思いませ〜ん!


「夕飯期待して待ってな!行ってくるぜ!」



寒さが大分身に堪える時期になってきた。
…それでもあや姉は、スウェットで上着もはおらず、いつもの決め台詞を残して出陣していった。



「・・・お兄ちゃん!聞いてるの?お兄ちゃん!」

……ん、…うわっ!

気付けば目の前にはあかねの顔がドあっぷ。

1度はおさまった顔の赤みがカムバックしてきた。


「また赤くなってる…。
お兄ちゃん、もしかしてあかねのこと好き?」


・・・ぐあー、核心に迫ってきやがった…。


「ねぇ、どうなのよぉ?」

あかねは更に顔を近付ける。
そして、本日2度目の上目使い攻撃を繰り出す。


……やめでくれ〜!
恥ずかしさで頭がおかしくなりそうだ〜……


「ほら〜、あかね。
そんなにユキをイジメないの。」

その一言で、あかねの攻撃はおさまった。
「む〜。」と言って、人指し指で俺のお腹のあたりをツンッ、としてソファに座ってしまった。
不満そうな顔で俺を見ている。


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