罪人の塔-5
風は僅かに漂っていた
私はボロボロと涙を流した
なぜ泣いているのか
なにがそんなに悲しいのか
全く分からない
ただ、ガクンと膝をついて
すすり泣いた
私は、何のために…
なんでこんな目に遭わなきゃいけないの…
なんで………?
その時だった。
背後から何者かの気配を感じた。明らかに人の気配だった。私は、後ろをゆっくり振り向いた。
ドンッ………
その気配の主は、私を塔から突き落とした