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妻を他人に
【熟女/人妻 官能小説】

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人妻の恥ずかしい水着【イラストあり】-1

 くだらない毎日が続く。

 くだらないが、耐えるしかない。どうしようもない。
 子どもたちとの時間が唯一の癒やしだが、ヘルプに来てもらっている母に任せきりであまり時間がとれないし、ゆきが「単身赴任」から帰ってきたらあれをする、これをするなどと子どもたちが楽しそうに話すのを聞くたびに胸が締め付けられる。

 いつかは離婚のことを話さねばならない。本当は今すぐ伝えるべきなのかもしれない。
 わからない。考えるのすら面倒くさい。

 面倒くさいといえば、不倫の後始末。
 ネットの不倫制裁話などを見ていると、された側はここぞという場面で不貞の証拠を突きつけ、間男と不倫妻に土下座させ義両親に報告しや勤め先に垂れ込み社会的に抹殺しスカッとするといったパターンが多い。いざ自分がその立場になって思う。あんなのは嘘だ。どこにそんな元気があるというのか。

 最後の夜、レイプまがいに妻を襲ったことも後悔している。翌日の電話でのそっけない応対を思い返すたび、背筋が凍る。愛し合っていたはずの私たちの関係がたった一夜にして瓦解してしまった。
 新しい生活に向け前に進むことも、引き返すことも叶わない。身動きの取れぬ閉塞感の中でもがいている。

  *

 ゆきは今どこで、何をしているのだろう――。
 何気なく手に取ったスマホでゆきのピンスタグラムをチェックした私は、画面に映し出された画像に面食らった。

《柄にもなくナイトプールに来てみましたー☆ 素敵な夜景とカクテルを楽しんでます♪》

 思わず日付を確認してしまった。今日、それもつい数十分前の投稿だった。
 幻想的にライトアップされた都内のホテルと思しき温水プールで、私の知らぬビキニタイプの水着を着用した妻が大きな貝殻の形の浮き輪に腰掛け微笑んでいる。

《実はこの水着、撮影での借り物なんです。普段は着ないちょっと大胆なデザインが恥ずかしい!》

 胸と股間の三角地帯を覆う小さな布からはみ出した乳房やヒップの丸みを恥ずかしそうに手で覆っている。二十代のグラビアタレントかと見紛うような瑞々しさ。しかし背中や腰回りに薄っすらまとった脂肪には水着のひもがわずかに食い込み、人妻らしい色気を発散している、ひとことで言えばとんでもなくいやらしい写真である。
 コメント欄もすでに大量の「いいね」で溢れかえっている。

《相変わらずセクシーな格好で少し照れちゃうゆきさん、可愛すぎです!》
《はにかんだ笑顔も素敵ですよー》
《こんなエッチな水着が似合う人妻さんが実在したなんて》
《エロかわ水着と清楚な雰囲気のゆきさんの組み合わせは犯罪です!》
《お仕事とはいえずいぶん大胆な水着に挑戦しましたね! でも似合ってますよ》
《ずずずずいぶん布地面積小さめじゃないですか??? ごちそうさまです》
《アラフォーでこんな素肌の見える水着を着こなせるなんてズルい!》
《ぴちっとした水着のおかげでゆきさんの少しエッチなボディラインが堪能できますねぇ》
《来週の全国美魔女図鑑ではナイトプール撮影のオフショットをぜひ!》
《楓さんに続きセクシー路線に転向ですか? 次はランジェリー姿を見たいなあ》

 ネットニュース、まとめ動画、ショート動画、巨大掲示板にも拡散しお祭り騒ぎである。
「年齢を考えろ」、「見ていて痛々しい」などという批判はすぐさま「可愛いは正義!」、「似合ってるのでOK」の声にかき消される。意外にも女性からの擁護が多いのは、先日の全国美魔女図鑑での麗美たちのインタビュー効果なのかもしれない。



 私は大きなため息をつく。
 妻は今日もキラキラと輝いている。
 この調子ならいずれ離婚を世間に公表しても「自立した女性」として一層もてはやされそうだし、すぐまた別の男との間に新しい恋が生まれることだろう。今の彼女なら私などよりはるかに収入も社会的ステータスも高い男の引く手あまた、有名タレントや人気スポーツ選手と結ばれても不思議はない。
 いやむしろ、ゆきと釣り合うのはそういう相手なのではという気すらしてくる。

 妻とあまりに対照的な我が身の惨めさを呪いながら、私はスマホを伏せた。
 ゆきはもうナイトプールから帰宅しただろうか。
 今どこで、何をしているのだろう――。

  *


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