第三十九章 裕太を映見が撮影する7(新藤夫妻編)-1
第三十九章 裕太を映見が撮影する7(新藤さん夫妻編)
「はあぁ・・・ああ・・あふぅ・・・
いい・・・ああ・・・いぃ・・・」
気だるい声が半開きになった桜さんの唇から漏れてくる。
何度目かの絶頂の後、ようやく興奮がおさまったようで、味わった快感の余韻を楽しむかのように甘い声を、僕に向かって投げかけている。
長いまつ毛で覆われた瞳が、うっすら開いた隙間からキラキラした光を見せる。
ギュウギュウとコックを締め付ける刺激は終わることなく、仰向けに寝た妖艶な彼女の全身を僕は舐めるように眺めていた。
長い両足をを抱え、パックリ開いたヴァギナから出し入れされる自分のペニスを見ながらのセックスは、正常位ならではだ。
これが平凡で退屈な体位だと思い込んでいた、最近までの僕に対して今は残念に気持ちでいっぱいだ。
犯しているパートナーをジックリ見つめながら、その変化を楽しめるこの体位は決して軽んじて良い筈はないのだ。
しかも、その相手が人妻なのだから、余計、興奮する。
僕は腰の動きのスピードを落とし、艶めかしい桜さんの表情から、その夫である新藤さんへ視線を移した。
カメラ越しだから表情は分かりにくいけど、歯を食いしばる口元に僕は優越感を抱いた。
だって、そうだろう?
さっきまで、僕の妻である映見とピッタリと身体を密着させて愛し合っていたのだから。
今もカメラと別の手を繋ぎ合う様は、十分に僕の嫉妬心を仰いでいる。