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わたしと先生とK子の物語
【熟女/人妻 官能小説】

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先生に-1

 先生が最後のお月謝を受け取って帰っていってから、わたしは気持ちを切り替えようとわたしなりに努めたつもりでした。K子とデパートへ買い物に行ったり、お部屋の模様替えをしたり…。それでも、夜になると一人寝の寂しさが募ると、自分を慰めずにはいられませんでした。

 (先生にまた会いたい…。大学の問い合わせたら住所を教えてもらえるかしら…。そんなこと無理よね…)

 昼下がりにおやつにK子とケーキを食べます。先生にお出ししていたショートケーキです。クリームを味わいながら先生のことを思っているとふとK子が呟きます。

 『先生、どうしてるかな…』

 K子もわたしと同じような思いを持っているようでした。わたしほどではないにしても…。K子の心の中にも入り込んでいる先生。わたしはその先生を思い出しては夜な夜な自分を慰めているのです。唇についたクリームを舌で舐め取っているK子が妙に女らしく感じられます。

 『さあ…陽気もよくなってきたしカノジョとデートでもしているんじゃないかしら?』

 思いがけず適当な出まかせを言ってしまいました。K子の心の中から先生を追い出したい…そんな気持ちにとらわれてしまったのかもしれません。いえ、そうなのです。

 『えっ…先生、カノジョいるの…? いないと思ってたんだけどな…そうなんだ』

 目を丸くするK子の表情は心の底から驚いているようでした。わたしは自分の言った出まかせでK子を悲しませていることを恥ずかしく思いました。

 『じょ、冗談よ。お母さんが勝手にそう思っただけ』
 『なあんだ、びっくりしちゃった。でも、どうしてそう思ったの?』

 (先生の『カノジョ』になりたいから…)
 
 心の中ではそう答えましたがまさかそのようなことを口に出すわけにはいきません。

 『さあ…どうしてかしらね。先生もカノジョくらいいてほしいな…っていう願望かしらね』

 わたしはまた出まかせを言って本当の気持ちから逃れます。

 (わたしはなりたい。先生の『カノジョ』に…)

 K子の声が聞こえたような気がしてわたしはK子も自分と同じ思いでいることを悟りました。その日の夜の自慰からさらに背徳的な興奮を感じるようになりました。娘が思いを寄せている男とセックスに耽る母親として…。

 次の日、郵便受けに先生からの手紙が届いていました。K子に郵便受けを開けられなくてよかったと思いました。はやる気持ちを抑えてハサミで丁寧に封を切り便箋を広げます。弾んだお月謝のお礼が書いてありました。そして、そんなことよりも、手紙の末尾に先生の住所が記されていました。

 (〇〇町15番地○○荘201号室…)

 駅でいえば4つくらい離れた町に先生のアパートはあるようでした。その日の夜から、わたしが自分を慰めるときの妄想の舞台は先生の部屋に変わりました。先生の部屋を訪ね、そのまま先生と男女の関係になるわたし…。わたしは、頭の中の引き出しから知っている性戯をすべて持ち出して、先生と破廉恥なセックスの限りを尽くしました…。

 (どうですか、先生? わたし、いろいろ知っているでしょ? K子とするよりも気持ちいいですよね?…)

 日曜日の朝、夫は休日にもかかわらず仕事があると出勤していきました。K子とお昼を食べました。K子は友だちと教科書を買いに学校に行くと言います。わたしは意を決して先生のアパートを訪ねることにしました。

 「お母さん、なんだか顔が赤いよ。風邪ひいてない?」

 玄関で靴を履いたK子が出がけに振り返ってそんなことを言います。

 「え? そう?…大丈夫よ」

 極力、気を落ち着かせて笑顔で返事をします。

 「じゃあ、行ってきます」
 「行ってらっしゃい。気を付けてね」

 黙って先生に逢いに行こうとしていることも知らずに体調を気遣ってくれるK子に心の中で詫びます。

 小さな紙切れに先生のアパートの住所と部屋番号を書き写しました。心臓の鼓動が早くなったような気がしました。K子は風邪を心配してくれたようでした。ここしばらく、わたしは毎朝体温を計っていました。念のためにもう一度体温を計ってみました。朝に計った体温とほぼ同じです。

 (大丈夫ね…)

 わたしは身支度を整えて家を出ました。駅前のお菓子屋さんで手土産を買いました。いつも先生にお出ししていたケーキもつくっているお店です。先生の好きな生クリームがたっぷり載ったショートケーキを。

 「今日も三つでよろしいですか?」

 店員さんが声を掛けてくれます。一人暮らしとわかっているのに三個買うのも多すぎますし、二個ではいかにも一緒に食べようと思っているみたいと思い直します。さりとて一個だけというのも妙かしら…。

 「あ…今日は、これにしてみようかしら」

 カゴに入っていたクッキーをいくつか手に取りました。

 電車に乗って先生が住む町の最寄りの駅でおります。駅を出ると歓楽街のネオンが目に入ります。この時間は閑散として人通りも多くなさそうですが、ひとりで歩いていくのはちょっとためらわれます。きょろきょろと辺りを見回しているとお花屋さんがありました。

 ちょっとホッとした気分になってお店の前に吸い寄せられました。店先に置かれた花がいい匂いを放っています。わたしはその花を五本ほど買いました。

 「このお花お好きなんですか? 今日からなんですよ」

 お花屋の奥さんがそう言いながらお花を渡してくれました。お花屋さんの角から裏道に入ってみました。庭先の植木に水をやっていおばあさんがこちらを見ています。こんな裏道を花束を抱えて歩いているのですから不審に思っているかもしれません。


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