オマケ付きケータイ・バモくん-7
次の日。
目を紅くしながらタエちゃんが近づいてきた。
「上原さん。昨日はすみませんでした。あるから彼氏がうちに来て話しあいました。うまく仲直りできましたよ!」
とうれしそうな瞳。
「それはよかったじゃん!」
と悔しさいっぱいの気持ちを抑えた。
一つ彼がいたアパートには置き土産をしてきた。
バモくん特製の置き手紙。
そこには彼の今までの二股の状況が詳細に書かれていた。
仕事帰りにバモくんに伝えた。
「わての活躍すごいやろ。
でもちょいと…
機能を使いすぎて…
疲れましたわぁ…
ほな…さいなら…」
バモくんは煙をあげた。
バチバチとショートしてしまった。
そして
電源がきれた。
………………………………ボタンを押しても起動しない。
バ、バモくん?
まさか…
死んじゃったんじゃ。
うんともすんとも言わない。
ごめんな!バモくん。
おおきに!ホンマありがとう!
僕は親友を失った悲しみから泣き崩れた。
バモくんはもう還ってこない。
ごめんな!バモくん!!!
悲しみにしばらく浸っていた。
突如
液晶に光りが戻った。
バモくん?
「すいまへん。爆睡してもぅた…」
っておい!
心配したんだぞ!
僕は涙を拭いた。
バモくんは今も僕と一緒に毎日賑やかに過ごしている。