3日め-1
今日も痛い。いよいよ病気じゃないか?という気がしてきた。流石に、今日は病院に行こう。会社にも、『申し訳ないのですが、まだ体調が悪く。今日は大きめの病院に行ってみてもらうので、おやすみさせてください』と連絡をした。
すると、またチャイムがなる。きっと、あの子だろう。全く同じような流れで、玄関を開ければ、また同じように、立っていた。
「いや、もう、ほんと、大丈夫なんで」
「えっと…でも、でも…お願いします!」
何なのだ、この子は。ちょっとイライラさえしてくる。断ろうとしたが、大きな瞳が、どんどんと潤んで涙が溜まっていくようだったので、仕方なく、また部屋へと案内した。
「ご飯、食べますか?」
「いや、大丈夫。そんなお腹すいてないし。俺、頭が痛いのよ、ここ3日もさ。だから、今日は病院行こうかと思ってさ」
「あ、ですよね。あ、でも病院とかは大丈夫だと思います」
「なんで?」
「何でっていうか、その、なんとなく、そういうのじゃないかな?って」
「君、看護師さんとか?」
「え?あ、まあ、そんな感じ?ですかね?はは…。」
良くわからないが、看護師が言うなら、そうなのだろうと妙に納得してしまった。俺は、同じように身体をベットに凭れるようにして座るが、その子は、斜向かいに立ったまま、こちらを心配そうに見をろしているだけで、何をしてよいのか?という雰囲気だった。
「とりあえず、座ったら?」
「…あ、はい。そうですよね?」
「…あ…あの、その…エッチなこと…したくないですか?」
沈黙に耐えきれずに、タバコに火を付けると、唐突に、その子から発せられた言葉に、思わずむせてしまった。
「え?なんで?君と?彼女でも、何でもないのに?」
「そ…そうなんですけど。その…何ていうか」
やはり、男に何かされて、たまたま俺が助けた風になっていて、それのお礼がしたいのか?と。
正直したくないと言えば嘘になる。良く見れば、目がくりっとした可愛らしい整った顔立ちに、相変わらず、少し大きめでウエストの中にTシャツを仕舞い込んでいる格好でも目立つ乳房の膨らみ。そして、膝下の透明感のある白い肌。
昨日、背中に触れた感触も残っているようでもあって、そう言われれば、嫌と言う答えはなさそうなのだが、何となく気まずい。
「うーん。君、可愛いから、したいけど。頭痛いんだよね。あんまり動ける気がしないし、気持ちは嬉しいけどさ」
しばらく沈黙が流れると、
「あの、じゃあ…その…口でも」
「え?フェラってこと?」
「あ…はい…」
まあ、それくらいだったら悪くない。というか、こんな子にフェラしてもらえるのは、勘違いであっても、めちゃくちゃ嬉しい。ただ、少し考えた。して欲しいが、美人局とか?なんか事件性がないか?色々と考えたあげく、
「じゃあ、良い?お願いしても?」
と言う、男のどうしようもく、アホな答えだった。
「あ…はい!えっと…えっと…」
「あ、下着ね?脱ぐから、ちょっと待って。座った方がしやすい?」
「あ…ど、どうですかね?」
トランクスを釣り下げれば、ベットの端に座り、股を開くようにして、その子からの行為を待っていれば、おずおずと、その子も股の間にと身体を滑り込ませてくる。そして、細く白い指で摘むようにして、赤黒い男根を支えた。
「…」
準備万端なはずだが、はじまらない。
「いや、無理しなくていいよ。別に、そういうつもりで助けた理由じゃないし」
「あ、いえ…その…。したことが…なくて」
「え?そうなの?君何歳?」
「あ、えっと20歳です」
「あ、そう…。」
したことがないと言うので、10代にも見える容姿から高校生か?と思ったが、安心の20代。ただ、この容姿で、まだしたことがないとは、ちょっと意外にも思えた。
「いいよ。無理しなくて。口でって言うから、経験あるんだろうなと思っただけだし」
「いや、えっと頑張りたいです!あの…なので、教えて…ください」
「ふー。じゃあ、ここ座って」
やれやれという風に、隣に座らせれば、その細い指を手にした。そして、それを俺の口の中へと差し入れて、舌で舐めあげてみたり、顔を動かしてみたり…、輪っかを指先で作るようにして、上下させてみたりと、行為を教えてみた。
「こんな感じ。わかった?なるべく唾液をいっぱいにして、歯に当たらないようにするのが大事。歯が当たると、めちゃくちゃ痛いから」
「教えるの上手ですね?」
「いや、まあ、何か口で言うよりわかるかな?と思って。別に、そういう店で働いてる訳じゃないけどね?」
「あ…はい、知ってます。じゃあ、やってみます…だめだったら言ってください」
『知ってる』と言う言葉に何か引っ掛かったが、その子は、カーペットに座り直し、股の間に身体を滑り込ませ、教わったように、男根を口に含み、不慣れな行為ながら、舌を動かしながら、顔を動かしピストンのように刺激をしてくる。
クチュクチュとその子の唇から我慢汁と唾液が混じり合う音が響いている。
何かの間違いであっとしても、これも頑張ってきたご褒美かと思うようになり、そんな事も忘れた。唾液が垂れそうになるのを、男根を支える手の反対を、顎の下で皿を作っているのを見れば、
「ねえ、汚れるだろうし、上脱いでもいいよ?あ、別に脱げって訳じゃないから、無理しなくてもいいけど。気にしてそうだったから」
「あ…はい…そ、そうですよね?じゃあ、その脱ぎます!」