第三十五章 映見を裕太が撮影する3(新藤夫妻編)-1
第三十五章 映見を裕太が撮影する3(新藤夫妻編)
「ん・・・みゅ・・・あふぅ・・・んん・・・」
「はぁ・・・あはぁ・・んん・・・あぁ・・・」
映見と新藤さんの重なり合った唇から、息が漏れている。
妻の方から相手の唇を吸い取るように、積極的に貪っているようにみえる。
「え、映見・・・」
カメラのレンズを通して見る妻の姿に、分かっていても声を出してしまう。
やはりキスが一番、嫉妬してしまう。
二人は正常位で結合したまま、唇を重ねていた。
映見の両腕が、新藤さんの頭を抱きかかえるように引き寄せている。
新藤さんの大きな手が、仰向けに寝る妻の黒髪をクシャリとつかんでいる。
「あぅっ・・・」
のしかかる男の腰がグイと動くと、妻は唇を放し、切ない声をあげた。
閉じられた目蓋は一文字に線をえがき、可愛い顔に似つかわしくなく、鼻の穴がいつもよりも大きくなっている。
開いた唇から覗く、白い歯が何とも僕には悩ましく映る。
思わずアップにした顔は、普段では気づかない妻の妖艶さを改めて気づかせてくれる。
僕は更に近づき、二人の全身を舐めまわすように撮影していった。
「おおっ・・おおっ・・・おおほぉ・・おおっ・・・」
映見の身体を押し付けるように密着している新藤さんは、呻くように息を吐きながら腰を動かしている。