第三十四章 裕太を映見が撮影する3(秋生夫妻編)-1
第三十四章 裕太を映見が撮影する3(秋生夫妻編)
「あんっ・・・あんっあんっ・・・
あんっ・・・あんっあんっ・・・」
そらさんが、子犬のような声で身体を弾ませている。
マシュマロのようなヒップを鷲づかみにされ、バックから挿入されている。
「はぁっ・・・はぁ・・はぁ・・はぁっ・・・」
仰向けに寝転んだ裕君が、荒い息を吐きながらリズムよく突き上げている。
「す、すごい・・・」
私は興奮で喉がカラカラになりながら、かすれた声をだした。
夫のセックスを撮影するという、異常なシチュエーションが切ないほど強烈に実感させられたからだ。
レンズを通してみる生の映像は、一昨日、プレイしながら見合った興奮とは全然違うものだった。
ジッと、二人のセックスを撮影していると、嫉妬と共に歯がゆいような欲情が沸き上がってくる。
それは秋生さんも同じようだ。
目が合った瞬間、伸ばしてきた手に私も指を絡ませてあげた。
ギュッとしてくる感触に、胸がキュンとなった。
切ない想いを共有するには、指を絡ませるのが一番なのかもしれない。
私と秋生さんは互いに目で合図した後、カメラを覗き撮影に戻った。
裕君も、こんな気持ちだったのだろうと思う。
私が突き上げる快感で霞んでいた視界の中で、そらさんと裕君も手を握り合っていたから。