幻を想う、その入口
〜白の世界〜-2
再び静まり返った森の中にざわめきが起こる。
「これだから大人には訊きたくなかったんだ」
風は落ち葉を運んでくる。
「誰か教えてくれないかな」
風は生命の種を運んでくる。
「ファンタジーが落ちている場所」
風は夢の欠片を運んでくる。
「そうだ。猫に訊いてみよう」
旅の始まりは少年を知る。