石見家との会話 1-1
詩織、砂織、詩織の父親のたかしは
久保田家玄関前にやってきてチャイムを押す
しばらくすると
扉が開いて幸子の母親が顔を出して
「しおりちゃん いらっしゃい
石見さんの奥さんと旦那さん…はじめましてですね
幸子の母親で…舞です」
「今日は3人でおじゃますることになって…」
「いえいえ お気になさらずに…入ってください」
舞に招かれて居間に3人は向かうと
恵美子も挨拶をしてくる
「しおりちゃん 砂織さん そして旦那さんもいらっしゃい
あの子は部屋にいるので」
「おじゃまします それで…お昼ですが
カレー作ろうと思いまして材料を買ってきてます」
砂織は袋を恵美子の前に置きながら言う
「わざわざ ありがとうございます
わたしたちも手伝いますので」
「はい 10時半過ぎから取りかかろうと思うのですが
よろしいでしょうか」
「はい あと1時間ぐらいですね
それまでは あの子の部屋で?」
「はい 旦那が話してみたいと言うことで」
「突然 申し訳ございません 話してみたいと思いまして…」
「いえいえ あの子 人と接する機会も限られていますから…
とりあえず、案内しますね その前に飲み物とか」
「あ わたしも運ぶの手伝います」
恵美子が台所に向かおうとすると
砂織もカレーの材料を持ちながら台所に向かって
材料は恵美子にお願いして
飲み物を持って詩織とたかしとともに
恵美子の案内でおさむの部屋に入っていく
おさむの部屋に入ると詩織がまず話しかける
「おさむくん おはよう お母さんとお父さん」
おさむは詩織の声に振り向いてお辞儀をする
恵美子は案内終わると
「それじゃ、わたしは戻りますね」
「はい ありがとうございます」
砂織はお礼を言う
恵美子が部屋から出て行き扉を閉める
詩織はあらためておさむに話しかける
「昨日 パソコン作り終わったよ」
もんだいなかった?
「メモリだけ硬くてお父さんに取り付けて貰った」
どうさは?
「OS入れてATOK入れてLINEも入れたけど
今のところは問題なさそう」
よかった
詩織とおさむの会話をだまってもていた
たかしは詩織に話しかける
「詩織 足で書いてるの すらすら読めてるのはすごいな」
「うん 慣れてないと読み取れないとは思うけど」
「あらためまして はじめまして 詩織の父でたかしといいます」
よろしくおねがいします
おさむが書いたことを詩織が代読して伝える
それで どちらのましんを
きどうさせます?
「あ 2台あるんでしたね まずはメインマシンの方でいいです」
たかしがそう言うと
おさむはメインマシンの電源スイッチを押す
画面にAsrockのロゴが表示されると
「メインマシンもAsrockのマザーなんですね」
OSが起動し終えるのを待ってから
おさむはATOKPADを起動させて
「メインの方はX570StealLegendです」
「なるほど」
「StealLegend?」
詩織は?マークを頭に浮かばせながら言う
「Asrockのマザーボードの分類でStealLegendというのがあって」
「性能面とか違うの?」
「AMDプラットフォームで説明していい?」
「うん わたしのPCもAMDだし」
「3000シリーズ 4000シリーズ 5000シリーズまでが
ソケットAM4になってて」
「うん 5600GだからAM4ソケットというのは理解してる」
「それでAMDマザーのチップセット
チップによってグレードが変わる
上からX570 B550 A520がAM4用になってるわけ」
「そうするとA520は1番下のものなのね」
「うん 1番安い価格帯ね」
「チップセットとは別なの? マザーボードの名前って」
「たとえばX570で言うと」
「うん」
「Asrockの場合1番高いのがX570Taiciというものになってるの」
「なにが違うの?」
「使われてる部品とかオーバークロックに対しての耐久とかかな」
「そうなのね それでStealLegendって」
「うちはTaiciまでいらなくて…当時8万くらいだったと思うから」
「え? そんなに高いの」
「うん そこまでいらないなって…
でも、耐久性に強いマザーが欲しくて
そう言う頑丈なものだとStealLegendが定評だったから これを」
「そうなんだね」