石見家との会話 1-2
横で黙って聞いていたたかしは
そこで口を開く
「このマシン 横置きというかキューブ型で
光学ドライブも5インチベイに取り付けられているけど
グラフィックスカードはなにを?」
「RX470ですね」
「だいぶ古いものになってるようですが
X570と3900Xが最初に組んだわけじゃないんですね?」
「そうですね このマシンのベースは
X370と1700Xでした」
「なるほど Ryzen 第1世代からなんですね」
「はい ZEN1世代だとRX570やVegaもあったけど
3万円台のミドルクラス ゲームしない…というか
やってるものがそんなにGPUパワー必要としてないから
型落ちでいいかなと」
「用途を考えて安いものを選択なんですね」
「ZEN1離陸時はZENのAPUも存在してなかったわけだし」
「だからグラフィックスカードを入れることになったと」
「ですね」
「ねぇ ZEN1って?」
そこで詩織が質問してくる
「RyzenがCPUのブランド名だけど
開発コードネームがZENと言う名前になってて
第一世代 1000シリーズ
第二世代…というかほんとは1.5世代(ZEN+)に分類されてるのが
2000シリーズ 第三世代(ZEN2)が3000シリーズ」
「じゃあ おさむくんがもってるのってZEN2世代?」
「うん そう」
「ZEN1世代のは今 手元にないの?」
「ZEN1からZEN2まで3年経ってるんだけど
ZEN1の1700Xを2こ壊れてます」
「「「えっ?」」」
CPU壊れてるとおさむが書いたのをみて
砂織もふくめて3人がびっくりする
詩織が続けて聞く
「どういうこと?」
「1年使って突然死 店に送ってCPU交換対応して貰って
1年後にまた突然死」
「お父さん こういうことあるの?」
詩織は父親を見つつ聞くと
「運が悪いと…だな」
「「あらら」」
「それで2個目の時はZEN2発売前だったから
ちょっと待って…発売日に入れ替え頼んだわけ」
「なるほど そうするとZEN2の時 マザーボードも?」
「そうですね 元々がASUSのX370 Crosshair6Heroを選んでいたんで」
「ASUSからAsrockへ変更は?」
「タイミング的にCrosshair7Heroがまだ発売されてなかったからですね
あと Crosshair6Heroで印象悪くなったというのもあります」
「どんなことです?」
「マシンが届いて設置して起動させたら
勝手にBIOS更新しに行ってBIOSが死にました」
「「「えっ?」」」
「お、おさむくん なんでそんなことばかり起きてるの?」
「と言われても 運も悪いし
あとはZENというまったく新しいCPUだから
熟成されてなかったというのもあるんじゃないのかな」
たかしはそこで苦笑いしつつ
「おさむさん もしかして 人柱したがるタイプ?」
「それはあるかも」
「お父さん 人柱って?」
「あ 人柱って言うのは犠牲になることを言うんだけど
新しいものを最初に買ってトラブルを受けるという意味合い」
「おさむくん そんなことしなくていいのに」
詩織にそう言われて笑うだけのおさむ
たかしは話を変えようと
「話は変わって横置きを選んでるんです? 理由あるんです?」
「タワー型だと地震の時とか倒れるし
電源スイッチも上にあったりするケースもありますし
最近だと5インチベイすらないケースが主流になってきてますよね」
「言われてみれば 確かに」
「5インチベイって?」
そこで詩織が5インチベイのことを聞いてくると
おさむは光学ドライブを指さす
「ここにドライブ着いてるわけだけど
それが5インチベイ」
「わたしのケースだと…なにもないね うん」
「だから しおりちゃんが
ブルーレイとかDVDなどの光学ドライブを使おうとしたら
外付けになるわけで」
「お父さん 注文するみたいだけど」
「うん そうだな Pioneerのブルーレイドライブにしようと思う」
「おさむくんのもPioneer?」
「うん」
「それにしても キューブ型とか 天井からみても?」
「どうぞ」
たかしは立ち上がるとケースを天井から見る
「光り物はほとんど使われてないんですね
CPUファンはD15…」
たかしが座るのを見てから
「StealLegendはLEDで光らせることは出来るけど
特に設定してなくて」
「なるほど それからメインマシンの横にセカンドマシンも?」
「そっちは…しおりちゃんのとほとんど変わらないから」
「あ マザーボードがA520M−ITXで
わたしが買って貰ったマザーボードと同じだから」
「ケースとかは違うけど 起動させます?」
「はい」