清々しい朝。そして、窓の外の2人-2
「はん?」
卑猥さに対して優子の研ぎ澄まされた感度が、その気配に気付かせた。
捉えた感覚のままに、優子が窓の外に視線を巡らすと、右隣のホテルの一角に止まった。
右隣のホテルが立地的に少し前面に建っているため、こちらのホテル側に向けられた窓が、右斜め先に見えるのだ。その窓の1つ、高さは同じ。窓辺から離れると視線が被らないが、お互いが窓辺に寄ると、認識し合える位置関係だ。
優子の視線が、窓辺に居る2人の男女の姿を捉えた。
「あれって…」
優子にとっては、馴染み深い色合いの2人だった。
「やだ、ヤッてるの?」
窓ガラスに手を着いた全裸の女と、その女の尻に男が腰を打ち付けていた。男はハメ撮りの最中なのか、手にしたスマートフォンのレンズを女の尻に向けていた。
「やあん、そんなとこでハメ撮りしたら、みんなに見られちゃうよぉ♪なんてエッチな人たちなのぉ♪」
人のことは言えなかった。
男が優子に気付いた。女の耳元に優子の存在を伝えた男は、ニヤニヤしながら優子にレンズを向けてきた。男の腰の動きに喘ぐ女も、薄目を開けて、優子に視線を合わせて、卑猥な笑みを浮かべた。
「やだぁ、あたしも撮影するつもりなの?いいわ、あたしのエッチなおまんこはこれよ。一杯撮ってぇ」
優子は窓に向かって大股を開いて、割れ目の中身を晒した。朝日に照らされた部位を弄り、淫らに悶える様をカップルに見せつけた。
「そうだ、あたしも撮らないと…」
こんな機会は滅多にない。せっかくのオナネタを逃す手はなかった。お互い様とばかりに、優子は手にしたスマートフォンを録画状態にした。
「でも、このままオナニーしたら…」
自身が興奮中ならば、ロクな画像が残らないことを、優子は自覚していた。
「こうしたらいいか」
淫らなカップルに向けたスマートフォンを、窓ガラスに立て掛けて固定した。
このとき、男の視線とスマートフォンの向きは、自分と繋がる女の尻に向けられていた。優子に見られることで興奮した女が、男に向けて尻を激しくぶつけ始めたからだ。自身の肉棒を咥え込む女陰の様子を楽しむ男は、激しく抽挿する卑猥な部位に気を取られ、優子の動きに気付いていなかった。
スマートフォンの画角に、男女が入っていることを確認した優子は、改めて割れ目の中の弄りを堪能することにした。
「あふん」
尽きることがなく溢れる愛液が、肛門はおろか床までびっしょりと濡らしていた。クチュクチュと愛液を絡めた指で、クリトリスに円を描き、肛門を突つき、硬くなった乳首を撫で廻した。
「ああん、ああん、ああん」
快感が高まるにつれて、優子の指の動きは早まっていく。やがて、高まりへと向かっていった。
「あっ、あっ、イク、イク、イクウウウウウ!」
噴いた潮が窓を汚した。
ヒクヒク女体を震わせながら、余韻を楽しむように優子はクリトリスを優しく撫でた。
こうして、早朝から見せ合い、撮り合う興奮を優子は味わったのだった。
「ふぅ…、思わぬ収穫だった」
転がっていたウェットティッシュで、股間と汚れた窓を拭き終えた優子が、満足げな吐息を漏らしながら、カップルに目を向けた。
「うふふ、そちらも終わったようですね」
女は自身の股間を弄りながら、お掃除フェラを始めていた。男の方は女のその表情を撮影していた。基本はカメラ目線の女だったが、時折、優子にも恍惚の視線を向けて、自らの淫乱さを示していた。
「やあん、可愛いのになんてエッチな顔するのぉ」
その女が優子の好きな清純派女優に似ていたので、女の淫らな表情とのギャップに、優子はゾクゾクした。
「でも…」
それでも、少しモノ足りなさを感じてもいた。より多くを求めた優子は、窓に立て掛けていたスマートフォンを手に取った。
「お〜い、エッチなお姉さん。お姉さんのおまんこも撮らせてよ〜」
足りないのはそれだった。両刀使いの優子は、男女を問わず、局部を見るまでは満足しないのだ。せっかくの動画にそれがなければ、画竜点睛に欠く。
その言葉を伝えるため、優子は女の視線に絡むようにスマートフォンを振って示し、次に足を開いて自分の割れ目を、そして女を指差した。
優子のジェスチャーが通じたのか、上気した女は咥えながらコクコクと頷いた。お掃除フェラを終え女は、優子に向かってM字に足を開くと、精液の垂れた割れ目を手で開いた。
「うふふ、思ったとおり、美味しそうなおまんこね」
優子の想像のとおり、女は陰毛の処理をしていて、卑猥な具への視線を遮るものはなかった。
優子が悦ぶように、女は次々と卑猥なポーズを取ってくれた。
しかし、男の方が優子の手にスマートフォンがあることに気付き、ハッとした表情を浮かべた。
慌てた男に促された女は、優子に手を振りながら部屋の奥へと姿を隠した。
優子も手を振り返して窓から離れた。
「うふふ、撮れ高バッチリ♪後で連絡先聞きに行こっと」
階数と部屋の位置は覚えた。満足顔の優子が、朝日の差し込まれたスウィートルームを振り返った。