杏奈と健 〜 献身 〜 -3
健の打ちつける腰の音が破裂音のように響き渡る。
女は力を失うように顔をベッドにつけ、シーツを掴んでいる。
「アーッ!ダメダメ!イヤーッ!ダメッ!イクイクイクッ!」
先ほどの絶頂が尾を引き、女は普段よりより感じ易くなっていた。
女の肉壁が健のモノを締め上げてくる。
コレだ!
コレがこの女は一番いい!
健は女の身体が前後するほど突き上げ、自らも「フッ!フッ!」と声を上げていた。
「ア"ーッ!気持ちいいっ!気持ちいいっ!超ヤバいっ!」
女の肉壁は凄まじい勢いで健の勃起を締め上げてきた。
「イクッ!イクッ!イッちゃうーッ!」
「アアァッ!」
女はそのまま勃起が抜けてしまうほど身体を反らせ、ベッドへ伏せってしまった。
健は女を仰向けにし、乱れた髪の毛で覆われた顔を髪を梳かすようにして緩やかなタッチで顔を出してやり、現れた美しい女の顔へと手を添えた。
女はその手を取り、虚ろな目で健を見つめながらその手を舐め始めた。
「ハァッ!ハァッ!ンフッ!ハァッ!ハァッ!」
絶頂の余韻は女の呼吸を乱したままだ。
「美しい。君は本当に美しい···」
そう溢す健の指と指の股をしっとりと舐め続ける女。
健は空いたもう片方の手で女の髪をかき上げ、撫でていた。
「気持ちいい···気持ちいいよ。松前君。」
そう女が漏らすと、健は女の股を開き、未だそそり勃つ勃起を女の秘部へ導いた。
挿入された事を確認すると、健は女の足を閉じ、それを真上へ上げると、そのまま閉じられた足を抱え、前傾姿勢で強く突き始める。
女の手が健の首へ回ってきた。
健は女の目をジッと見つめ、女はウットリとした表情で見つめ返していた。
健は少し速めの速度で一定のリズムを刻むようにパンパンと腰を打ちつけていた。
「アッ!アッ!アッ!アッ!アッ!」
股間を打ちつける音と女の声とが完全に重なる。
真上に持ち上げられた女の両足が女の顔へつかんばかりの位置にくるまで、健はさらに前傾を強め、激しく突いていく。
「ヴーンッ!アアッ!気持ちいいっ!気持ちいーよーっ!」
それはほぼ抜き挿しがなく、ただただ奥にある子宮口のみを刺激するものだった。
女の声がまた悲鳴のように変わっていく。
「アアアアアヴーッ!ア"ーッ!」
健自身も自身の絶頂を感じていた。
ベッドへ着けていた手に、腕に、全体重をかけ、激しく、速く突いてゆく。
「ダメダメダメッ!イクイクイクゥーッ!」
子宮口に当り、健自身もビリビリとくる刺激を受けていた。
女の胸元を見ると、うっすらと汗が流れていた。そして健自身も額から汗を流し、ハアハアと息を切らしていた。
「ア"ーッ!ヤバッ!イクッ!イクッ!イクーッ!」
「アアアゥッ!」
女が絶頂を迎えた!
健はまだイケなかった。
女が少し白目を剥きながらヒクついている間も突き続け、なんとか絶頂を迎えた。
「ウウッ!」
健も思わず声を漏らす。
凄まじい快感と震えが健の腰を震わせていた。
そして女も開いた足が上下を繰り返すほどの絶頂を迎えていた。
二人は暫くの間、ヒクヒクと襲い来る絶頂の余韻を感じていた。
健は疲れ果て、女に全体重を預けて果ての先を微睡んでいた。
女の内部は激しくざわめき、収縮にリズムがあるかのようにして健の勃起を締め上げていた。
女は大きな絶頂に微睡み、身体をゆっくりとくねらせていた。
体重を預けて伏せる健の背中に腕を回しては擦り、その手は太腿に移ったり腰や脇を触ったりと、忙しく動いていた。
女の目は完全に泳いで見えたので、おそらく意識してやっているのではないだろうと想像できた。
暫くすると女は健の両頬に手を添え、唇を求めて来た。
健は上体を少しだけ上げ、それに応え大きく口を開けながら、ねっとりと舌を絡ませる。
ビチャビチャと音をさせながらお互いの唾液を交わり合わせた。
唇を離すと、女は笑みを浮かべながら健との間に糸を引く唾液を手ですくい、健の首へ手を回した。
「今日も松前君、凄い。私、こんなに乱れたこと、今までなかった。私たち、ホント相性いいよね。」
女は健の表情を見逃さまいと健の顔全体を見回すようにして首を傾げた。
その色っぽい表情が堪らなく可愛いと思った健は女の頬へ右手を添え
「ああ、そうだね。僕も凄く興奮したよ。君はとても綺麗だし、きっと身体の相性もとても良いんだと思う。」
そう言うと健は女の額に軽く唇を寄せた。
そこで健は女を貫いていた勃起を外し、女の横へあぐらをかいて座った。
健の勃起に被せられていたコンドームをパチンと音をさせて外すとそれを摘み、女の目の前へとぶら下げた。
「見てよ。こんなにいっぱい出ちゃった。」