杏奈と健 〜 献身 〜 -15
「それ、何のハナシ?」
健は意味がわからなかったので聞き返した。
「私のカラダと奥さんのカラダ。
どっちがいい?正直に答えて欲しい···」
健は悩んだ。
どっちがいい?
そんな事比べた事もなかった。
杏奈は杏奈で良いし、明日香は明日香の良さがある。
どっちも似て似つかぬものだと思っていた。
しかし、今日ゆっくりと交わると、明日香は本当にいい。
それは今感じている事だった。
「それは···本来比べるものではないと思うけど···嫁さんは嫁さんとして子供も含めて愛しているけど、僕は卑怯かもしれないけど、明日香との関係を崩したくはないと思ってる。
ただのセックスの道具としてではなく、愛情すら感じているし、愛してもいる。
何よりカラダを比べるなんてナンセンスだよ。
嫁さんは嫁さんのいいところがあるし、明日香は明日香にしかない具合良さってあるしね。」
そう健が言うと、「私、具合良いの?」
と聞いて来た。
健は反応、そこかい!と思ったが、
「明日香の締まりは最高だよ」と下ネタで逃げようとしてしまった。
「そっか、私、健君の奥さんより締まりいいんだ。健君には私、やっぱり合ってるんだ···」
明日香は暫くブツブツと呟いていたが、その声は健には届いていなかった。
明日香は意を決したように健を見上げ、「健君。この姿勢のまんま突いてくれる?」と言い始めた。
「それは別にいいけど。」
健は明日香がうつ伏せになったまま、その背後から明日香の太腿辺りに乗り、両手でお尻を少し拡げながら勃起を埋め込んでいった。
メリメリとした音が聞こえて来て、押し開くようにして肉壁を掻き分けながら健の勃起は明日香の膣の中へと入っていった。
「ウーッ、ンーンッ」
挿入の瞬間に少し声を上げたが明日香はすぐに口を開いた。
「健君。出来るだけゆっくり動いてみて。激しく突かないで、ゆっくりして欲しいの。」
健はそれが良ければ···と思い、とても柔らかく、スローなペースで抜き挿しを繰り返した。
それは明日香の肉壁を健の勃起が掻き分ける感覚を際立たせ、健にとっても気持ちの良い刺激だった。
「ああ···気持ちいい。やっぱり健君の、おっきいね。前の彼とは大違い。」
健は「?···誰と比べられてる?」としか思わなかった。
「前の彼ね。付き合い始めの頃は、もう離婚する。もう無理だ、ってしょっちゅう溢してたの。
普段はスゴく仕事も出来て、部下とかテキパキ使いこなして。
でもいざ自分の家族ってなるとダメな人だった···
でも、そんなギャップが可愛くて。
優しかったし。
私、どんどん惹かれてって、彼、セックスとかいろんな体位やテクニック知ってて、私、半分溺れちゃってたのかな?
いつか奥さんと別れてくれるって、一年以上付き合ってた。
その彼がね。
この伏せバック、好きだったの。
でも、今健君に突いてもらって良くわかった。
前の彼、それほどおっきくなかったんだ。
だって健君みたい掻き分けて入ってくる感覚なかったもん。」
そう言うと明日香はクスクスと笑い始めた。
健にすれば他人とサイズを比べられて、少しでも大きいと言われれば悪い気はしなかった。
それよりも、そんな記憶を引き摺っている明日香に哀れみの気持ちを湧かせていた。
「そんなの、僕が忘れさせてあげるよ。」
そう呟くと明日香は「えっ?」と振り向いたが、そこから僕はそのまんま明日香を激しく突き始めた。
明日香のお尻を両手で尻の穴が見えるほど大きく開き、深く最深部へ届くように明日香の腿の上で大きく深く腰を前後させた。
奥へと突き上げる度に明日香の顎が天に向かって突き上げられていた。
「アアッ!アッ!アアアッ!」
健はテンポ良く明日香の太腿の上で明日香のお尻に向けて腰を前後させていた。
クチュッ!クチュッ!クチュッ!と杏奈のお尻にめり込むたびに健の勃起は厭らしく音を立てる。
「フッ!ハァッ!アッ!アッ!」
明日香の声は健の腰の動きと同調し、少しずつボリュームを上げていく。
「アーッ!イイッ!気持ちいいっ!」
健は明日香の腰に腕を回し込み、少しだけ明日香の腰を浮かせた。
そのまま明日香の足を少し拡げ、その間に自身の両足を滑り込ませ、明日香の尻に対して平面的に打ちつけ始めた。
「イヤッ!ダメダメダメッ!気持ちいいっ!ヤバッ!ヤバいっ!」
パチンパチンと健の腰と明日香のお尻が当たる音も加わってくる。
さらに高い位置から振り下ろされる健の腰の動き。
挿入角度と挿入深度が変わり、明日香に訪れる快感も徐々に変わって来ていた。
「ア"ーッ!アーッ!アアッ!」
「明日香っ!」
「健君っ!」
「明日香っっ!」
「健君っ!アッ!ダメッ!イクッ!イク!イクッ!」
明日香の両手がシーツをグッと引き寄せた。
「イヤッ!ダメダメッ!イクイクイクッ!」
明日香の内部も急激に締まってくる。
少し今までとは違う反応だった。
「アアアゥッ!」
健は前兆を掴むことが出来ないまま明日香は果ててしまった。
シーツを引き寄せていた手が解かれ、ハァハァと息を切らしていた明日香は、両手を組んで、その上へ顎を乗せ
「ヤッバ。マジで健君、ヤバ過ぎ。マジイキだよ私。··· 私、こんなにイキッパなオンナじゃなかったのに···」