杏奈と健 〜 献身 〜 -14
健は明日香の絶頂を感じ取っていた。
「ア"ーッ!アッ!ア"ーッ!健君っ!健君っ!イッちゃう!イッちゃうよぉーっ!!」
「ンアアゥッ!」
大きな高い声を上げ、明日香は派手に絶頂を迎えていた。
健の上で明日香はほぼ全身を震わせていた。尻やお腹が跳ね上がり、背中も時々反るように動いていた。
内部の動きはさらに賑やかで、健の勃起を吸うような感覚があったかと思えば、緩やかに握ったような感覚が来て、時々ギュッ!ギュッ!と締め上げてくる。
今までを通じてもあまり経験のない明日香の絶頂だった。
これは名前呼び効果なのか?
女は気持ちの持ちようでこれほど変化をするのか?
健には疑問でしかなかった。
ひとしきり明日香は余韻を引き摺っていた。
それは健には長い時間に思え、時間を持て余した健はまた明日香の尻へ手を回し、右手と左手を逆方向へ回してみたり、それを上下することでゆっくりと勃起を抜き挿ししていた。
やがて数分も経つと明日香も戻ってきて、上体を起こし、片膝を立てて健の勃起を引き抜いた。
健の竿は明日香の白濁した愛液が纏わりつき、引き抜かれたすぐ後に明日香の膣口からブジュウ〜っと音がして、かき混ぜられた明日香の愛液が漏れ出た。
明日香は構わず四つん這いになり
「健君。早く···」
と催促していた。
明日香は艶めかしく尻を左右に振り、健を誘った。
「明日香エロ過ぎ。しかも美し過ぎるし。」
健はその姿を見ただけでも勃起をMAXに膨らませ、すぐさま明日香の背後へと回ると、介添もせずに明日香の膣口へと勃起を突き立てた。
ニュルンと勃起は滑り込み、その後にキリキリと音をさせて勃起は埋め込まれた。
健はそのまま中腰で足を開けて立ち上り、上から明日香を突き下げた。
それはすぐにパンパンと響き渡り、上から叩きつけるような刺激は明日香の子宮口へ届いていた。
「アアッ!アアッ!アアッ!アッ!アッ!」
明日香は肘を着き、お尻を精一杯突き出す事で叩きつけられる健の動きから耐えていた。
健は明日香の動きをつぶさに観察しながら、腰を叩き続ける速度を速めてゆく。
パンパンパンパンパンパンッ!
「アーッ!ダメダメダメッ!イクイクイクーッ!」
勃起を高い位置から突き立てる事で挿入はより深くなり、最深部へ届くと、明日香の声が大きく上がるようになる。
「ンアアアアアーッ!ヴーッンアアアアアッ!」
泣き声とも呻き声とも言えない、なんとも言えない声が明日香から上がり始める。
健は興奮し、明日香の乳房へ手を添わせ、まるで乳を絞るように明日香の両乳房を揉みしだいた。
「ン"ア"ーッ!イッちゃう!イッちゃう!」
明日香の乳房を揉みながら、更に強く腰を打ちつける健。
あまりの強さで押される明日香は今にも体勢が崩れそうだった。
「ア"ーッ!イクッ!イクッ!イッ····」
「アアアウッ!」
何かが弾け飛んだかのように明日香が崩れ落ちた。
健は勃起が抜けてしまい、中腰のまま佇んでいた。
明日香はうつ伏せで両手を拡げて息を切らしていた。
健は少し心配になり、「大丈夫?明日香···」と声をかけた。
明日香は歯を食いしばるようにして
「ウッ!ウッ!ウッ!」と肩を震わせ、背中が跳ねるように浮き上がっていた。
健は明日香の横へ跪き、背中を緩やかに撫でていた。
暫くすると、明日香が本当に小さな声で
「気持ちいい。健君のその優しい手。本当にに気持ちいい。」
明日香は目は閉じたまま、健が背中を擦ることが気持ちいいと訴えていた。
健は背中だけでなく、髪の毛も梳かすようにして撫で始めた。
明日香はウットリトした表情を浮かべ、話し始めた。
「健君。私ね。小さい頃に両親が離婚して、お父さんに引き取られたの。」
「えっ?!」
健は突然の明日香の告白に驚いた。
今まで約一年。
明日香は自分の事はほとんど語ったことはなかったからだ。
「私のお父さんて、お父さんて呼べるような人じゃなくってね。
仕事の時以外はいつもお酒飲んで、私のことなんか全く興味を示さなかったの。
じゃあ、なんで私を引き取ったのかと言うと、お母さんて他に男作って逃げちゃったんだって。
ヒドいお母さんでしょ?」
そう聞かれ、「そうなんだ···」と健は答える事しか出来なかった。
「私の救いはお祖母ちゃんがいてくれた事。
学校の勉強道具も、おやつも、いつもお祖母ちゃんが買ってくれた。
どんなにお父さんが酔っぱらって暴力ふるっても、お祖母ちゃんが楯になってくれた。
大学の費用もお祖母ちゃんが出してくれたし、今もお祖母ちゃん田舎で元気だけど···」
「そうか···」
曖昧な相槌しか打てない自分が苛立たしく感じた。
「だからかなぁ?私、好きになるのって、いつも親ほど年の離れた人ばっかだったんだよ。」
明日香は健の表情を確認するかのように振り向いた。
「うん。なんかそれっぽい事は前に言ってたよね。年上としか付き合ったことないって。」
健がそう言うと
「私、言ったっけ?」と明日香は笑い始めた。
「ねぇ、健君?」
明日香は少し顔を横へ向け、健の目を見た。
「ん?なあに?」
健は向けられた視線に応えるように明日香の目を見た。
「私と健君の奥さん、どっちがいい?」
「えっ?!」
健は驚いた。
何を比較しようとしているのだろう?
意味が良くわからなかった。