杏奈と健 〜 献身 〜 -13
明日香は膝を立て、四股踏みのスタイルになり、健はそれに合わせて膝を立ててやった。
明日香は健の膝を手すり代わりに腕に力を込めて健の上で跳ね始めた。
明日香の愛液が滴り始め、健の股間と当ってはパンパンと音をさせていた。
明日香は足腰のバネを使ってさらにテンポを上げ、跳ね出す。
「ンッ!ンッ!ンッ!」
で始まったその運動は
「アッ!アッ!アッ!」
と変わり
「ン"ア"ッ!ア"ッ!ア"ア"ッ!」
と確実に声を変えていた。
その内に膝に置かれていた明日香の手は健の腹の上になり、片手は腹に、片手は膝にと忙しく入れ替えていた。
健は自身の腰も明日香の動きに合わせて上下させていた。
明日香の腰が健に降りて来たタイミングで健も腰を突き上げていた。
そのほうが刺激が増えたからだ。
明日香は次第に顎を上げ、「ハゥンッ!ハゥンッ!」と声を上げたかと思うと、「アッ!イックッ!」
と小さな声を上げ、顎を天に突き上げるようにして身体全体をブルブルと震わせた。
そして健の胸へと頬を寄せると、「ふぅ〜っ!」と大きく息をついた。
明日香の掌は健の胸板へと置かれ、それは円を描くように撫でられていた。
「自分でイクのって難いね。なんとなく自分で動いてイッてみたかったけど、ウマくいかない。やっぱり相手任せで突かれてるほうがいいや。」
そう言って明日香は悪戯っぽく笑った。
なんだかそれが可笑しくて、健も一緒に笑っていた。
「じゃあ、ホントの気持ち良さの扉を開きますか?」
そう健は言い放つと、健の胸へと頬を寄せていた明日香の腰をしっかりとホールドし、下からいきなり高速で突き始めた。
一瞬、ビクンッ!となった明日香は、健の胸へ手を着き、上体を大きく上げた。
そして顎を大きく上げて
「アアアアアーッ!アアアアアーッ!」
と声を上げ始めた。
健はさらに強く激しく突き上げる。
「ンアアアアアーッ!ヴーッ!ンアアアアアッ!」
「ア"ーッ!ア"ーッ!ア"ーッ!」
呻き声とも泣き声ともつかない声が美しい明日香の口から溢れ出る。
健の勃起に掌で握られるような感覚が伝わって来る。
来てる。来てる。
健には明日香が後何突きでイクのか読めるほどだった。
「ア"ーッ!ア"ーッ!ア"ーッ!」
「ヤバッ!イク!イクッ!イッ!」
「ンアアアゥッ!」
明日香は大きな絶頂を迎えていた。
それは健のお腹に手を着き、かろうじて全体での崩れ落ちを堪えていた。
頭を垂れ、腰やお腹をビクンビクンと震わせていた。
そして短い周期で背中をヒクつかせ、「ンンッ!アアッ!」と吐息を漏らしている。
こうなると明日香は覚めるまでが長い。
健は明日香の腰へと手を回し、それを前後させる事で緩やかな刺激を味わっていた。
時折子宮口へ当たると明日香がビクンッ!と反応する。
「ンンンンンッ!」と鼻の奥を鳴らしながら身震いする明日香。
とにかくひとつひとつの動きが可愛い。
いや、僕はこの子、捨てられないな。
そんな考えが頭を過ぎった。
そんな事を考えてた時だった。
余韻から覚め始めた明日香が口を開いた。
「ねぇ、松前君。」
明日香は恥ずかしそうに指を立て、健のお腹の上で回し始めた。
「ん?どうしたの?明日香。」
「私ね。松前君のこと、名前で呼んでいい?」
そう聞かれた。
「勿論だよ。明日香。僕は随分以前から明日香って呼び捨てだし、苗字呼びはなんかよそよそしくて気になってたんだ。名前で呼んでよ。今すぐに!」
そう健が即答すると、明日香は顔を真っ赤にして
「健君。」
と恥ずかしそうに小さな声で呼んだ。
「君づけかよ。」
健はそう言って笑ってしまったが、
「これでも思いっきり勇気出してるんだよ。」
と明日香はふくれてしまった。
研修の時に後輩を連れ、テキパキと指示を出していた強気な明日香はどこにもなく、健にとってただ一人の女として接してくれている事に健は感動していた。
ヤッパ可愛いわ。明日香。
メチャクチャ可愛い。
「明日香···」
「健君···」
「明日香。」
「健君。」
健は感極まって身体を起こし、明日香を思いっきり抱きしめていた。
「明日香。愛してる。」
「私も。健君を愛してる。」
健は自分の胸へ添えられていた明日香の顔を両掌で包むと、それを引き上げ、明日香に深い口吻をした。
明日香もそれに応えるように自ら身体を押しつけ、深く舌を絡ませてきた。
二人は息をすることも忘れ、深い深い口吻を味わっていた。
健は深い口吻をしながらも時折強く腰を突き上げ、明日香はその度に「ウウッ!」と声を上げていた。
「健君。突いて。私をメチャクチャにしてっ!」
健は明日香を抱きしめたまま、再び仰向けになり、上へと明日香を突き上げ始めた。
もうそれは自分でも制御の利かないほどのものだった。
健の胸の上で明日香は前へと飛び出さないように腕を突っ張って、刺激と動きに耐えていた。
パンッパンッパンッパンッ!
「アアアアアーッ!アアアアアーッ!」
再び明日香の高い声が大きく上がり始める。
パパパパンッ!パンッ!パンッ!
「ンアアアアアーッ!ヴーッ!ンアアアアアッ!」
明日香の股間に健の股間が当たる破裂音と、明日香の呻き声が重なるように響いていた。
明日香の肉壁がウネウネと蠢き始め、それはすぐに健の勃起を握り締めるようになってゆく。
来てる。来てる。