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杏奈と健 〜 献身 〜
【姉弟相姦 官能小説】

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杏奈と健 〜 献身 〜 -10

健は少し肌寒さを感じて目を覚ました。

毛布一枚ではさすがに冷えた。
時計を見ると、まだ朝の6時前。
起きるには早いが、さすがに冷える。
コーヒーでも飲むか、と席を立ち、湯沸かしポットの湯でコーヒーを入れた。

テーブルにつき、コーヒーを啜り始めると、少しだけ身体が温まった気がした。

その時だった。
杏奈が咲良を抱いてリビングダイニングへと降りて来た。

「あっ!健。おはよ。早いね。ひょっとして寒くて目が覚めた? 今朝、ちょっと冷えるよね。」

杏奈はいつもと変わらぬ笑顔で話しかけてくる。

健も出来るだけ平静を装い
「おはよ。杏奈。ホントだね。ちょっと冷え込みキツくて目が覚めちゃった。温かいお茶入れてあげよっか?」

そう言って席を立つと、杏奈は「ありがとう。」と言ってテーブルについた。
咲良をヨシヨシと振りながら。

「咲良、熱、どう?」

健は心配だったので、取り敢えず聞いてみた。

「うん。熱は完全に下がったみたい。このくらいの次期って突然熱が出たりするんだって。でも、いざ我が子がそうなるとパニくっちゃって、死んだらどうしようとか、怖い事しか考えられなくなるね。しっかりしなきゃだ。」

そう言って杏奈はペロっと舌を出した。

健はポットで入れたティーバッグのお茶をテーブルにそっと置いた。

ん···やっぱり可愛い。
杏奈って、ホントこういう表情可愛いな。
健はそんな事を思っていた。

そうこうしていると、父親も母親も起きてきて、リビングダイニングが賑やかになって来た。

母親が朝食の準備を始め、父親はリビングのソファーに腰かけ、テレビのニュースに食いついていた。
話題はいつものメジャーリーグ大谷翔平だった。

「やっぱすごいね。大谷君は。」

父親はそれが口癖だった。

みんなで揃って朝食を食べるのはいつもの風景だったが、今朝はなんだか母親がよそよそしい。
なんとなく健は空気を感じ取っていた。

昨夜咲良が熱を出した時、僕が家にいなかった事に腹を立てているのかな?

そんな風に呑気に構えていた。

やがて時計が7時を指す頃には杏奈も父親も仕事へと向かい、家を出て行った。

シフト休みだった健は咲良を連れて自分たちの部屋へ籠もり、健は久しぶりに咲良と二人きりの時間を楽しんでいた。

玩具を引っ張り出し、ひとしきり咲良と遊んだ。
腹が減ったと咲良が泣き出せば、離乳食を温めて口へ運んだ。
スプーンをいつまでも離さないような食べ方が可愛くて、健は父親の顔をして笑みを浮かべていた。

お昼には母親がオムライスを作ってくれた。
健はずっと咲良を抱いたまま、昼食を完食していた。

そして昼寝のために咲良を抱いて自分たちの部屋へ戻った時だった。

健のスマホがLINEの通知音を鳴らした。

仕事先のトラブルか?
そう思って開いたLINEには明日香のメッセージが表示された。

「今日、シフト休みだよね
今から会えない?
いつものファミレス
いつもの席で」

そう簡潔に書かれてあった。

明日香がこうLINEを送ってくる時は、すでに自分はそこにいるという合図だった。

健は今から向かいますのスタンプをLINEで明日香に送った。

まだ昼を過ぎたばかり。
夜までたっぷり楽しめる!

それだけで心が逸った。

健はどうせこの後は咲良はお昼寝の時間だ、と割り切り、仕事用のスーツに身を包むと一階へ降りて母親を呼んだ。

そして会社でトラブルが発生した。
今から向かってくれと連絡があったと嘘をついた。

母親は何も言わずに咲良を受け取り、自分の部屋へと入って行った。
普段なら労いの言葉のひとつもあるのに···

そんな事さえ気にかける事もなく健は家を飛び出した。

家の近くの大きな幹線道路に出ると、素早くタクシーを拾い、明日香の元へと急いだ。

指定のファミレスへ着くと、一番奥の目立たない席に明日香の姿があった。

白の大きく肩の開いたニットにグレーのサイドスリットのタイトスカートに身を包んだ明日香はいつにも増して美しいと思えた。

「明日香。待った?」

そう健が問いかけると

「おっそいよー。待ちくたびれてお尻に根が張るかと思ってた。」

そう言っていつもの可愛い笑顔を見せてくれた。

「じゃあ、その根っこ、舐めて取らないとだね。」

冗談には冗談で返す。
しかも下ネタで。
それはずっと繰り返されてきた明日香とのコミュニケーションだった。

「じゃあ、思いっきり厭らしくしてくれないと。」

明日香は意味ありげな笑みを浮かべて健を見上げた。

健は明日香の手を取り、そのままファミレスを出た。

明日香は嬉しそうにスキップをしながら健の腕に自分の腕を絡ませるようにしていた。
健は普段あまり見ない明日香の楽しそうな姿を見て心癒やされていた。

少し歩くと、いつも使っているシティホテルが目に入って来る。
健はこのシティホテルの最上階、15階の部屋がお気に入りだった。

フロントへ向かうと
「すみません。予約はないのですが、最上階って今日空いてますか?」
と聞いた。

フロントマンは
「はい。本日ご予約もなく、数部屋空いております。」と返して来た。

なんてラッキーなんだ!
普段は予約してもなかなか空いていないのに!

今日はついてるゾ!

そんな考えが頭に浮かんだ。


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