蹂躙-2
妻は入り何もかも手を付けず、PCを開きデータを再生した。
いつもの眼鏡と小型のカメラの2アングルからの撮影だった。ハジメ君は既に野人のような逸物を勃起させ、ベッドに横たわっている。
動画が始まって10秒も経たず妻が入ってきた。黒いミニのワンピースにS女を思わせる濃い目のメイクだ。
「お待ちしてました、杏奈様。今日はいよいよ」
「あんた相変わらず変態のM男ね」
「え」
「え?じゃないでしょ180分コース?しっかり泣かせてあげるわ。シャワー浴びて来るから正座して待ってなさい」
冷淡で射貫くような視線でハジメ君の方を睨みつけると、妻はいつもより少し長めにシャワーを浴びた。
「それが杏奈様の答えなんだ…いい」
ハジメ君の呟きも聞こえる。
妻は黒いレースのビスチェにガーターベルトだけの姿で現れた。ツルツルの1本線が美しい。妻は無言でハジメ君の胸元を足で蹴飛ばし、ベッドに突き倒した。そのままハジメ君の胸元に馬乗りになると、ハジメ君の両手を手錠で拘束した。
「思い知らせてあげる。覚悟しなさい」
妻は冷淡な表情のままハジメ君の首筋を、鎖骨を、脇の裏を、わき腹を、大胸筋を、乳首を、フェザータッチでくすぐり苛めた。
「はぁっ…くっ…あっああっ…杏奈様っそれ…うぁぁっ」
私は口を押さえむせび泣いた。妻は私を裏切らなかったのだ。私への貞操を守り、ハジメ君にM性感を施すことで上下関係を再度教え込ませ、決別を示すつもりだったのだ。
妻は、私を選んでくれた。
この上ない喜びで涙が溢れたが、同時に複雑な気持ちもあった。その愛撫は私にだけ向けられるはずのもの。この男を蹂躙する愛撫こそが私たち夫婦の愛でもあったはずだ。
1時間にも及ぶ局部以外へのフェザータッチにハジメ君は悶え続けた。
「あぁっ…それだめぇっ杏奈様…待ってぇ…ひっああああっ…」
小型の隠しカメラからのアングルでは、妻がハジメ君のお腹に乗って亀頭をガーゼで磨き始めた。
「ひぃぃぃっ!それダメ…あっああっ!杏奈様ぁああ!」
ガーゼで磨いたかと思うとガーゼを被せたまま亀頭を撫で回し、竿を扱く。そしてまた磨き、扱き…ガーゼを外し、扱き始めた。
「やっ!やめてぇ!ダメダメだめだめだめぇ!いやぁ!ひっひっひひっそれダメぇ!」
1m近く高く射精した後も、妻はトマトのように充血した亀頭を撫で回した。
泣き狂うハジメ君と、まき散らされる潮。
そしてやっと気付いた、ハジメ君のペニスを扱く妻のつらそうなもの欲しそうな表情に。上気して赤らんだ頬、潤んだ瞳、半開きで涎を垂らしそうな唇。
ハジメ君の眼鏡からのアングルでは、お腹に乗った妻の張りのある尻…いや、パックリ開いたサーモンピンクのワレメ。別アングルでは気付かなかったが、無意識にワレメをお腹に擦り付けていた。
時々ハジメ君の仰け反りで体が浮く時に見えるラビア。浮いた時に垣間見える太股の光沢。妻は濡れていたのだ。
2時間かけてハジメ君を蹂躙しながら、妻は自身の理性と欲求に蹂躙され続けていたのだ。
「杏奈様、お疲れ様でした」
息を切らしながらハジメ君が放った言葉に、妻は鋭い視線を送った。
「自分の立場が分かっていないのね。ありがとうございましたでしょう?」
しかしハジメ君は物怖じしない。
「いいえ、お疲れ様ですよ。僕の体の上でオマン〇擦り付けながら濡らして必死に耐えながら僕を苛めて下さったんですね」
妻は平手打ちをした。無言だったが図星を突かれた妻の表情は怒りに満ちていた。
「S女様とM男という関係、それ以前にサービス業で僕はお客ですよ」
ハジメ君は冷笑しながら手錠をかけられたままの両手で妻を羽交い絞めにし、体を起こした。
「ちょっやめなさい!」
「あと1時間サービスを受けさせて頂きますね。杏奈様のレビュー、必ずお触りの時間を作ってくれる優しさもあるって書かれてますよね。僕もお願いしますね」
「い、いや…事務所に電話するわよ!ちょっと!ちょ…」
ここからの1時間は本当の蹂躙だった。