妊娠へー1-2
田中とのデートのたびの情交は子作りを約束してから、心も身体もすべてを捧げ合う一層濃厚なセックスとなっていった。
奈莉と田中はもう二人で一つ、離れられない男と女になっていた。二人が二人の子供をつくるということは神の摂理に適っていることのように二人には思えていた。
奈莉は、二人の子どもを儲けるとき、いわゆる妊活中に基礎体温をつけていた。高温期に移るときに排卵が起きる、その前後で妊娠しやすいと言われるが、女の子二人を儲けたときは基礎体温の変化したときに夫の啓吾との性交があり妊娠できたのだった。
奈莉はそのときを想い出して基礎体温を測り始めた。基礎体温が上がった日に田中の種を受ける、そうしたかった。そしてそこでもしその次の生理が来なければおそらく田中の子を妊娠しているから、その後に啓吾に中出しをしてもらう、、、、奈莉の心づもりはそういうことだった。
それでも托卵を二人が決意をしてから二回ほど生理がきた。その間、田中と奈莉は八回ほどホテルデートを重ねたことになる。それ以前にも田中と奈莉は二回中出しセックスをしていた。ホテルデートは朝から夕方まで六時間以上にわたるのが常であり、そのたびに六時間以上奈莉と田中は交接し続けるので、都合六十四時間、丸三日間以上にもわたり避妊もせず身体ごとこころごと愛し合う時間を重ねていたことになる。
そしてついに受精の瞬間がやって来ようとしていた。
その日、奈莉は朝の検温で基礎体温の変化を確認した。その日が田中とのホテルデートだということ、それまで上がらなかった体温が上がったこと、今日こそ田中の子どもを宿せるのではないか、奈莉の胸はその貪欲な性欲と共に高鳴った。
その日はとりわけ田中との交情は細やかで時間をかけた前戯からお互いが十分にこころ燃やすものになった。田中は奈莉を全裸にして上は耳、目から顔のすべてを唇と舌で優しく触れながら愛撫し、それだけでも奈莉はもう逝ってしまいそうな気持ちになった。田中の愛撫はそこから舌に向かい、奈莉の美しい肩から胸元、ワキへと進み、田中の唾液が奈莉の上半身にたっぷりと塗り付けられていった。そしてその唇と舌は奈莉の敏感で弾力に満ちた白い乳房へと進んでいった。小ぶりで形尾の良い乳房は裾野から舐められ、さすられながら少しづつ赤味をおびていくようだった。乳首に近付いてくる愛撫が触れるか触れないようであり、いやが応にも奈莉は神経をそこに集中させられ焦らすような快感を奈莉にもたらし、奈莉のすべすべと女の上半身はすでにひくひくと痙攣し始めていた。
田中の唇と舌は、奈莉の弾力のある白い乳房の裾野を順にゆっくりと巡ったあと、少女のような薄ピンク色の乳輪へと向かった。美しい乳輪へ乳首を囲むように下を滑らせ唾液をつけていった。少しだけ的が外れて横方向で舌が乳首をかすったとき、奈莉はびくっと下半身が反応した。田中はこの反応を見て今度は意識して横舌で思わぬタイミングで乳首をかすってやった。奈莉はそのたびに下半身をびくっとさせ吐息まで漏らすようになった。
「ああん、、、、、、、、、、、あん、、、、、、、、」
田中はしばらく焦らすような乳首への断続的なかすりをして奈莉の気持ちを十分に高めた。そして乳輪を唾液で満たし、乾いているように浮き上がった左の乳首を一気に口に含んだ。そして唾液をたっぷり纏わせ、舌でゆっくりとはじいた。
「あああ〜ん、、、あん、、、ああん、、、」
奈莉の吐息のトーンが明らかに変わった。
田中は、乳首への舌転がしをゆっくりと左右の乳首交互に繰り返してやり、奈莉の快感を高めていった。吐息はよがり声に近づいてきていた。高まった声に合わせて乳首の舌転がしを早めていくと、声の方も転び出し、
「いやあん、、、ああ、、、だめえ、、、ああん、、、あん、、」
奈莉はもう夢中になっていた。それほど田中の愛撫は奈莉の心と快感のツボに突き刺さっていた。