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壊された扉から
【若奥さん 官能小説】

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幸せな生活と悩み-1

結婚してこの立地と眺望の良い高級なマンションに暮らし始めて3年が経った。32歳も過ぎそろそろ子供が欲しいと思い始めてはいるが、人には相談できない悩みがある。結婚二年を過ぎた頃から夜の営みが少なくなり始め、今では2〜3ヶ月に1回という頻度である。かなり生理不順ということもあり、結婚当初から避妊はせずにいたが、二日に一度のペースの時でさえ懐妊に至ることはなかった。二日に1回と言うとかなりお盛んだと思われるかも知れないが、私は地味を絵に描いたような、奥手で目立たない文学系女子として青春時代を過ごし、就職してからも華やかに目立つような存在ではなかったと自負している。恋愛や性に、特に身体の性に目覚めたのは結婚する少し前頃だったのでわりと最近の事だ。それ故に育ちも良くて真面目で外資系金融に勤め、収入面でも何不自由ない暮らしができる夫にたまたま見初められたのは意外でとてもラッキーな事なのかも知れないと今でも思う。だから今の暮らしには不平不満など一切なく、夫には感謝しかない。それに夫はとても優しくて、一度も喧嘩することなく今日まで至っている。夫の生活水準に合わせようと私自身も必死に女磨きした甲斐もあって最近ではそこまで地味なイメージで見られる事もなくなり、それこそ昔の知人に会うと垢抜けすぎて誰かわからないと言われる事も増えてきた。夫に相応しい妻になる為に女磨きに取り組んだが、それでも夫の稼いだお金を派手に使ってそれをするのは罪悪感があったので、そこは工夫や研究を重ねて自分なりには努力をしてコスパよくやってきたつもりである。夫は真面目故に仕事は手を抜かずにほとんど毎日残業して、帰宅するのは22時前後であるし、土曜日に休日出勤することもしばしばある。また金曜は接待で外食してくることもあって、帰りは午前様になることも。女性の影なども一切なく、本当に忙しくて平日はすぐに眠りにつくし、週末は睡眠時間を取り戻すかのように遅くまで寝ている。私はそんな彼にレス気味な事は言えるはずもないし、そういう雰囲気や仕掛けをするだけで性欲に溢れた淫らな妻だと嫌悪される気がして、彼の前では淡白を装うしかないのである。


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