愛する弟の為の原点-2
「分かった…、健斗…、私に任せて…?」
「えっ…?」
えっ?とは口にしたものの、健斗が知る女性の中で秋山の相手が出来るのは日菜しか思い浮かばなかったし、初めに最悪それしかないのかなとも思った。だが親友の為にお願い出来ないかなどと絶対言いたくなかった。だが日菜はそのつもりだと悟る健斗。
「お姉ちゃんが何とかしてあげる…」
健斗は激しく動揺する。
「まさか…姉貴が…」
そう言いかけた時、健斗の唇を唇で塞いだ日菜。健斗の体を抱きしめながらピタリと唇を密着させた。そしてゆっくりと唇を放すと、視点がぼやけて合わないぐらいの近い距離で目を見つめながら呟いた。
「お姉ちゃん、健斗の為なら何だってする…。何だって…」
「で、でも…」
「健斗、最後の大会で初の全国大会に行きたいって頑張ってたじゃない。私、その努力、知ってる…。それが無駄になるのが嫌…。もし秋山君がいつも通りに戻れば、健斗や秋山君、頑張って来た野球部のみんなの願いが叶うんだもん。なら秋山君が元気になってくれればいいだけ…。その為に私は何でもする…」
日菜の目に吸い込まれそうだ。日菜の言葉が呪文のように頭の中にこだまする。すると健斗は洗脳されてしまったかのように、それが1番いい方法なんじゃないかと思えてしまうのであった。
「姉貴…お願いできるかな…」
日菜は焦点が合うぐらいまで顔を放し、微笑む。
「うん。健斗のお願いなら、お姉ちゃん、何でも聞いてあげるから…」
「姉貴…」
まだ呪文が頭の中にこだまし、ポーッとしている健斗の体をベッドに優しく押し倒す日菜。ふと健斗が気付くと、下半身を降ろされ、日菜がペニスを咥えゆっくりと頭を動かしているのが見えた。
「姉貴…(ああ…、気持ちいい…)」
甘く蕩けるようなフェラチオに、健斗は目を閉じて天を仰ぐ。
(秋山も姉貴にこんな気持ちいいフェラチオして貰ったら、きっと元気出るだろうなぁ…)
そう思ってしまった。だがそんな感情を抱けるのは今だけかも知れない。大切な姉を他人に抱かせようとしている罪悪感に健斗は悩む事になる。
「姉貴…!あっ…!っうっ…!」
健斗は日菜の口の中にドピュッ、ドピュッと精子を出すのであった。
(体は許しても心は健斗にだけ…。愛してるよ、健斗…。)
そう思いながら大好きな味の精子をゆっくりと飲み込むのであった。