幸子 決意新たに-2
少し遅れて句美子も登校してくると
優依と幸子が下駄箱前にいることをみて
「おはよう 元気戻った?」
「おはよ くーちゃん」
「おはよ 元気はまだ そして色々ごめんなさい」
「あ うん…」
「わたし くみこちゃんに嫉妬して」
「え?」
「ここじゃまずいから 人のいない場所に」
句美子は幸子にそう言うと
3人は人のいない場所に移動していく
「ゆいちゃんに対するコンプレックスはわかるけど」
句美子はそう話すと優依も頷く
「くーちゃんに対しての当たりのきつさは嫉妬?」
「うん くみこちゃんいい子だから
おじちゃんに対しても料理もそう 面倒見もよくて
優しくて わたしにないものばかり」
「それで面白くなくて おさむくんをいじめたの?」
「結局 そうだと思う」
幸子の言葉に二人とも沈黙してしまう
「昨日 あやおねえちゃんと話して
しばらく おじちゃんと関わらないことにしたの」
「我慢出来る?」
幸子の言葉に優依が疑うように問いかける
「頑張ってみる それで台所に毎日立つようにする」
「「え?」」
「ゆいちゃんはわたしと同じで生徒会なのに
それでも台所に立ってるし
くみこちゃんやさゆりちゃんも立ってるよね?」
「うん さゆりちゃんも立ってるみたいね しおりちゃんも立ち始めてる」
「だからね いじめたって おじちゃんの気持ち
わたしに戻らないよね?」
「「そうだね」」
「台所に立って夕ご飯だけでもわたしの作ったもの
食べてほしいから 頑張ろうって」
「そっか おさむくん ゆきちゃん拒絶したこと
気にしていたから」
「いやって言いつつも気にしているよね おさむくん」
「おじちゃん わたしとえっちしたくないよね」
「今のところは そうだね おさむくん」
「うん いじめられるのが怖いというのがつよいみたいだし」
「わたしがしばらく離れて頭冷やして
くみこちゃん達とえっちすることにいらいらしないようになるまで
我慢しようと思うから」
優依も句美子も幸子が強く言うのを見て
「「わかった」」
「夏休みまで頑張ってみるから
それで他の子としてるの割り切れるなら
わたしもゆいちゃんちに行くから」
「わかった 待ってる
わたしが彼女にならないという理由はわかるよね?」
「うん それなのにわたしが独占したがるから…」
「そこを割切ってくれたら みんなで楽しく過ごせるでしょ」
「うん」
「頑張ってね ゆきちゃん」
「頑張ってね」
(ゆいちゃんもくみこちゃんもいい子で…
こんな悪い子を許してくれる ごめんなさい ありがとう)
話が一段落したあと
3人は教室に移動するのだった
優依と句美子と別れて教室に入ると
詩織が幸子の姿を見て近づいてきて
「おはよ」
「おはよ 昨日はありがと」
「今日も休みだと思ってた」
「うん 気持ち切り替えるから わたしも台所に立とうと思う」
「そう くみこちゃんに負けたくないから?」
「くみこちゃんだけじゃなくて
しおりちゃんもさゆりちゃんも」
「わたしはまだまだ料理作れるもの少ないよ?」
「それでも しおりちゃんも頑張ってるよね」
「うん まぁ」
「いじめないようにするから」
「そう それが心配だからよかった」
「明日はわたしの家族全員で行くからよろしくね」
「うん」
予鈴が鳴り小百合が教室にやってくると
幸子の姿を見て近づいてきて
「おはよ」
「おはよ」
「聞きたいことはあるけど時間ないからやめとくね」
「うん しおりちゃんやくみこちゃんにきいて」
「うん わかった 放課後に聞くね」
そうしてホームルームの時間になるので
それぞれ席に着く