たくさんの好意-1
「なぁ、お前、誰か好きな子いる?」
東山高校の教室で昼休みに談笑する男子生徒の会話である。他人が誰を好きななか気になるし、そう言う話で盛り上がるのが楽しい年頃だ。校内のあちこちで男子も女子も恋話に花を咲かせる。
「俺は、東堂だなー。」
迷う素振りもなく答える男子。そしてやっぱりか的な顔をする友達。
「やっばな!お前もか!」
「お前も!?」
「ああ。だってあんだけ可愛いんだもんな。大抵の男は好きだろ。」
本当は日菜が好きだが隠す男子もいる。
「俺は篠原みゆきだな!オッパイでかいし。」
「篠原もいいよなー。明るくてチャキチャキしてて。微妙にエロいし。」
「でも篠原、大学生の彼氏いるって話じゃん。何でも家庭教師だとか。」
「えー!?マジかよー!もうヤッてんじゃん、絶対!」
「あのオッパイ、揉まれまくってんだろうなー。くそっ!」
「東堂は彼氏とかいんのかなー?」
「いや、そーゆー噂全く聞かないし、男と歩いてるの見た事ないよな。いつも女子とばかり話してるし。」
「あ、でもこの間、イケメンと歩いてたよ?」
「あ、それ、弟っぽいよ?東堂の弟、かなりのイケメンらしいよ?」
「姉弟揃って美男美女かよ。父ちゃんも母ちゃんも顔、いいんだろうなー。」
友達の会話からそれぞれが密かに情報を得ようとアンテナを立てている。
「俺、東堂をオカズにしまくってるよ。」
「俺も!」
「俺も写真見ながら毎日ヌいてるよ!」
「東堂をオカズにしてる奴、いっぱいいるんだろうなー。」
「いるだろ。でも実際、可愛過ぎオーラが強烈過ぎて誰も近寄らせない雰囲気あるよなー。」
「確かに!俺、緊張しちゃって喋れないよ。」
「オーディション受けたら絶対受かるよな!」
「ああ、受かる受かる!下手なアイドルより全然可愛いもんな。」
「あー、一回でいいから東堂とヤッてみたいよなー。」
「きっと処女だよな?誰が東堂の処女をゲットすんだろ。」
「どっかのイケメンだろ。まー俺達じゃあないのは確かだな。アハハ…」
毎日同じような会話をしていても飽きない。そして蒼い青春まっ只中の少年達はいくら日菜でヌいても飽きずにまた日菜をオカズに今夜もシコるのであった。