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妻を他人に
【熟女/人妻 官能小説】

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初めての性接待 (1)-3

『美魔女OL、ゆきさんの恥ずかしい秘密、ぜんぶ教えちゃいまーす!』

「きゃーー! 始まったよー! 麗子さーん! 華子ー!」
「ちょっと待って、真由。いまコーヒー頼んでるからー!」
「テレビが待ってくれるわけないでしょ! 早くー!」
「ちょっとあんたたちうるさいって……。お店の中だよ」

 飲み物を手にした麗美と華子が、真由の座るカフェの一角に集まってきた。
 三人それぞれにスマホを手にし、イヤホンを装着する。
 画面にはゆきの顔が大きく映し出され、賑やかなBGMとともに「全国美魔女図鑑」というタイトルが大きく表示された。

「この子ったら相変わらずクッソ可愛いわね」
「アイドルのイメージビデオみたい」

 彼女らが見ているのは、某地上波テレビ局のバラエティ番組「全国美魔女図鑑」である。
 もとは日本各地で活躍する美魔女たちを紹介するというコンセプトで美魔女グランプリと連動する形で始まった番組だが、ゆきと楓の登場回だけ視聴率もSNSでの拡散もずば抜けていたことから、今では番組内に二人の専用コーナーが設置されている。
 今週のオープニング映像は美魔女グランプリでの水着審査のシーン。ゆきはスタッフと笑顔で会話しながら、さまざまなポーズを取っている。

「出た。照れてて全然セクシーじゃなかったやつ」
「こんな感じで撮影してたのね」
「静止画だとアレだったけど動いてるとなんかいやらしくね?」
「エッチすぎる」
「アイドルじゃなくてセクシー女優のイメージビデオだわ」
「デビュー作でまだ初心(うぶ)な雰囲気のやつね」
「なんで知ってんの? あんたたち」
「おほほほ」
「あ、こんどは一転スーツ来て仕事中」
「真剣な表情が美しすぎて腹が立つわ」
「頬がちょっとぷくって膨らんでるのあざとすぎる」
「あの子昔から真面目な顔するとこうなるよね」
「お、プライベートショット」
「弾ける笑顔……こりゃ人気でるわ」
「ほんとに同い年?」
「あんたたち静かに……! 聞こえないでしょ」
「私たちの出番はまだ先だから」
「いつくらい?」
「この『イメージビデオ』が終わったあとかな」
「えー? このゆきの後に私たちの顔が全国に晒されるの?」
「公開処刑ね」
「仕方ないでしょ」
「麗美、あんたちょっと自分も美しいからってそんな余裕ぶっちゃって」
「別にそういうわけじゃ」
「旦那も見てるのよ? ぜったいゆきと比べられるー!」
「華子、今さらメイク直したって意味ないから」

 今週のゆきのコーナーでは身近な人への突撃インタビューが行われるらしい。彼女の等身大の姿をあぶり出すという名目で、麗美たち三人も友人代表として数日前に取材を受けていた。
 つまり彼女らは今、自分たちのテレビ出演を一緒に鑑賞するため、仕事帰りに会社近くのカフェに集合しているのだ。

「ところでゆきは? 誘ったよね?」
「今夜は接待だって」
「ほえー、秘書課はこれだよ」
「噂によると今日は民自党の大物政治家さんらしいよ」
「さすがWさん。接待相手のレベルが違うわ」
「ゆき大丈夫かしら」
「あの子は座ってニコニコしてるだけで大丈夫だから」
「そういうこと言うとまたムッとした顔で睨まれるよ」
「可愛いのよね、あのお顔」
「美貌でも仕事でも負けてるのに許しちゃう」
「いやでも……やっぱり腹立ってきた」
「器でも負けてるわね」

 憎まれ口は入社以来の仲の良さの裏返しでもある。

「せっかくだし今日はゆきも一緒に見たかったなー」
「接待かー。今ごろなにしてんだろ」

  *


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