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修理屋の彼に抱かれて
【女性向け 官能小説】

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修理屋の彼に抱かれて-1

一目惚れで、用事もないのに店の周りをうろうろするようになった。

消極的で平凡な人生を歩んできた私にとっては、それだけでもなかなかの冒険だった。


ーーーーーー


蝉時雨にばらつきが出てきた、夏の下旬あたりのある日のことだった。


「バイクに興味あんの?」


突然話しかけられて頭の中が真っ白になる。

「あ、あのえっと・・・免許は持ってないんですけど」

「へえ、じゃあ乗りたいのか?」

タバコをふかしながら彼がこちらへ歩いてくる。

薄暗い店の奥からしっかりとした体躯の輪郭がはっきりしてくるにつれて、
彼と会話している、という実感が押し寄せてくる。

「いえ、かっこいいなあって思って・・・憧れてみていただけです」

「ふーん。あんた結構覗きに来るから顔覚えてたよ。
迷うなら乗ってみればいいのに」

彼の低い声色が頭上から煙と混じったように漂ってきて、頭がぼーっとしてしまう。

「わたしとろくて・・・事故起こしちゃいそうで・・・だから、」

こんなことならバイクの情報誌を買って読んでいればよかった、と話題の糸口を必死に考える。

背後から照りつける西日がじりじり暑くて、痛いほどだ。


「そこ暑いだろ、中入れば」


不意に掴まれた手首から伝わる彼の体温は、日差しのそれより熱く感じた。


ーーーーーー



店内は修理器具やビニールシートのようなものが散乱していて、あまり整えられていないようだ。
ハンドバッグを抱きしめて棒立ちしていると、

「汚いだろ、あんまり中に人通さないから。
修理は預かったり・・・外でやったりするし」

彼が後頭部を触りながら気まずそうに言った。
顔を上げると、強い癖毛の合間から、こちらを射抜くような鋭い二つの瞳が見えた。

「でもさ、
どうでもいいだろそんなこと」

「え?」

意味がわからず瞬くと、いきなり唇を塞がれた。

「んっ・・・」

濡れた柔らかいものが口の中に入ってきて、背中に電流のような衝撃が走る。
糸を引きながら顔を離すと、彼は片方の口角を上げて笑った。

「顔赤い。
あんた俺に気があるだろ」

「・・・っ、な」

それ以上何も言葉を返せずにさらに頭が熱くなっていく。

何が起きているのか、心が追いつかない。

「やっ・・・あ」

「すげえ、やわらかい」

荒々しく両乳房を揉まれて、割れ目がじんわり濡れていく。

「やめ・・・てください・・・っ」

スカートの中に骨張った手が侵入し、湿ったそこを細くて熱いものが擦る。

「ああ・・・っあ」

あまりの甘い刺激に腰ががくがく揺れる。

「ぐちゃぐちゃじゃねえか。
はやくチンポくださいってか」


ーーーーーー


埃の匂いといっしょに、彼が覆いかぶさってきて全身をまさぐられる。
硬い下半身をショーツ越しに擦り付けられて、切なさと快感で頭がおかしくなりそうになる。

まるで激流に飲まれるようなこの行為は、経験数からくるものなのか
そう思うと涙が滲んでくる。

遊ばれているにしても、彼に触れられて幸せだという気持ちのほうが勝ってしまう。

「ああっ・・あっ」

指でピストンされながら、自分自身のどうしようもないいやらしい匂いが広がる。


はあ、はあ・・・


お互いの荒々しい呼吸が重なり合って、かちゃかちゃとベルトを外す音が現実に引き戻した。

「・・・っ!?やっ・・・」

「苦しそうだから入れてやる」

いくら片思いの相手だからとはいえ、避妊具もなしに、あまりにも乱暴で粗雑すぎる

逃げようと身を捩る前に、下半身を硬いものが貫いた。

「ああああっーーー!」

ものすごい力で突き上げられ、激しく揺さぶられる。


「あっ、ああっ、ああ・・・っ」

息が止まりそうな気持ちよさに、自分の手の甲を噛んで正気を保つ。

「っ・・・、いいか?」

少し苦しそうな声。

「んああっ、いやっ、いあああっ・・・」

よがっているようにしか聞こえない、自分のいやらしい声に驚く。


「いいんだろ、」

クチュッ・・・クチュッ

「あああああっ」

子宮の中を擦り付けるようにピストンされ、だんだんと彼のものが膨張していくのがわかる。

クチュッ・・・クチックチッ

意識が飛びそうになって、彼の作業着を握りしめて腰を振る。

何度も何度も、このまま死んでしまいたいと思った。

「はあ・・・っ、出る・・っ」

呻くような声。

「いやっ、
中はやめ・・・っ、あああっ」

両手で彼の胸板を押しのけようとするが、あまりの快感に力なく抜けていく。
突き上げのスピードがあがり、全身を擦り付け合いながら、喘ぐことしかできない。


「あっ、ああ、あああああーーーーーっ・・」


中で熱いものが弾け、奥まで浸透していくのがわかった。



ーーーーーー


無言で髪と服を整えながら、嬉しさと悲しさで泣き出したいような、
わけのわからない胸の痛みに、頭がぼうっとしている。

彼は2本目のタバコを灰皿に押し当てて言う。


「・・・本当にこれっぽちもバイクに興味ないのか?」

真っ赤になりながら頷く。この後に及んでもう恥を気にする必要はなかった。


ため息混じりの笑い声と共に、煙たい匂いの人差し指が唇を撫でる。

「まあ、なんでも、
機械よりかは生きてるもののほうが面白いよな」


陽は暮れても、空気は蒸せるように熱い。

私の胸の痛みは、いつしか不思議な好奇心へと塗り替えられていた。













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