乗車マナー-1
ぼんやりとした瞳で周囲を見る。
(木…林?なぜ…?)
首を回すと隆の姿が目に飛び込んできた。
「よう。目が覚めた」
抱えていた美伯を下ろし、片頬を上げて極太の肉棒を振って見せつける。美伯は頭の芯がカッと熱くなった。
そうだ、この男に騙され、犯されたのだ。
「あんた…っ!」
「クク、元気がいいな。俺に噛み付く前に服を何とかした方がいいんじゃないか。ホラ、これを使え」
替えの黒いサロペットは案の定、股に切れ込みが入っていたが膣液と精液で汚れたワンピースよりはマシだと自分に言い聞かせる。
差し出されたハンドバッグを見て少し考え、目を吊り上げた。裂かれた部分を、これで隠して歩けという事だと理解して羞恥と怒りで肩を震わせながらも受け取り、立ち上がる。
「おっと…」
フラつく美伯の体を隆が支える。
「まだ余韻が残っているのか?」
嫌らしく目を細める隆を睨み、美伯は歩き出した。
今は、とにかく家に帰りたい。
「あまり離れるな、尻が見えるぞ」
「!!」
そう言われた美伯は内股気味になり、ハンドバッグを両手で前に添えた。
「ひゃァアッッ!!」
油断していたせいでとんでもない大声で喘いでしまった。
「ハハハ、敏感だなぁ」
隆の嘲笑に苛立ちを覚えるものの、それどころではなかった。
「な、何…?これ…は…!」
側面に、毛足の長い皮のようなものが貼り付けてある。
クリトリスに自ら毛を擦り付けてしまった事を悟った美伯は急いでバッグを浮かせて距離をとった。
「離すとマンコが見えるぞ。しっかり前にくっつけろ」グイと押し付けられ、美伯は歯を喰いしばった。何度も押し合いながら歩いている内に林は途切れ、駐車場に出る。
(人に見られる…!)
そう思うと無意識にバッグを股間に寄せてしまい、「ぁあンッ!!」
あられもない声を漏らしてしまう羽目になった。
今更バッグを持ち替えようにも開けた場所まで来てしまい、もうどうにも出来ない。
(く、くうぅ!ケダモノ!)
無人駅とはいっても理性が働き、美伯は涙目になりながらも毛を秘豆に導いた。
「くヒッ、くヒィッ!!ヒうッ…ヒンッ!ぁヒィィッ!」
一歩踏み出す度に張り詰めたクリトリスの先端を長毛が行き来し、皮から飛び出した真っ赤な豆を弄ぶ。
「ァううっ!はヒィ〜〜〜ッッ」
持ち手を掴んだまま、悲鳴じみた吐息を漏らす。少しでも歩みを止めれば、どんな侮辱を受けるか分からない。美伯はとにかく、毅然と歩み続けるしかないと考えていた。
気付かない内に尻を振るような無様なマネだけはするまいと心を決め、ホームまでの気の遠くなる道のりを耐える。しかし、哀しい事にその努力が報われることはなかった。
「美伯、脚を閉じて女らしく歩けよ」
「う、うるさい。指図しないでっ…」
息を継ぎながら言い返す美伯に隆が放った言葉は、プライドを打ちのめすには充分なものだった。
「スケベ汁が股から糸を引いて垂れてるのが見えるぞ。内腿もトロトロじゃないか」
「え!!あ…っ?!」
「変態性欲で発情したマンコを丸出しにする気か?本物のマゾだな、お前」
「違うっ!!」
慌てて閉じた美伯の内腿が、ぐちょっと音を立てた。恥ずかしさで赤面する美伯を隆が歩くよう促す。
「足首まで垂れて来てるぞ、こんな責めで感じまくるなんてとんでもないマゾマンコだな」
「黙っててよ!ァあんっ!!」
「お前こそ黙って歩けよ。フル勃起クリトリスを自分で毛に擦りつけながら歩け」
「くぅうっ!んひィっ!」
毛に囲まれた無防備な豆を上下左右に撫で回される快感と屈辱で頭が真っ白になる。
「クリトリスをビン勃ちにさせてるからこんな目に遭うんだぞ、少しはマゾ肉を反省しろ」
絶えず背後から浴びせられる侮蔑に怒りと悔しさで一杯になりながらも膣が熱く疼き、淫らな欲望に燃えるのを美伯は感じとっていた。
(こ、こんな…ありえない)
マゾ、変態、淫乱、と言われる度に牝の部分がじわじわと熱を持っていく。特にマゾという単語は、膣と乳首を痛いくらい疼かせた。犯されている時に言われた「マゾを自覚しろ」という言葉が思い返され、美伯は蒼白になる。
(違う!マゾじゃない!そんなわけない!)
ほとんど喘ぐような息を吐き、美伯は脚をもつれさせながら改札をくぐった。
転がり込むように休憩所に辿りつき、束の間の安堵を得る。