杏奈の気持ち 〜 秋陽 〜 杏奈と健-44
健はアタシの腿の辺りに腰を据えたまま、乱れたアタシの髪の毛を梳かすように撫でてくれていました。
それはアタシをとても落ち着かせてくれました。
呼吸が落ち着いてくると、健はもう何も聞く事なく腰を振り始めます。
アタシの太腿の上で前後させると、それは確実にアタシの中を擦り始めました。
健がアタシのお尻を拡げるようにして腰の動きを前後させると、アタシの中で健は肉壁を掻き分け、それを刺激して来ます。
アタシの足が閉じられている事で、その感触はさらに大きく伝わってきているような感じがしました。
健はその姿勢のまま、後ろから覆い被さり、今度は上から下へと突き下げて来ます。
パチンッ！パチンッ！と音がして、健がアタシの内部を掻き分けて進んでくるのを実感していました。
「アッ！アアッ！アンッアンッ！アンッアンッ!」
健の動きに合わせるように声が上がります。
アタシはそのまま振り向くと、健は舌だけを出して、アタシの舌に絡め、そして吸ってくれました。
健はそのキスの後、アタシの背中から脇に向けて手を滑り込ませ、肩へ腕を回すようにして、それを引く事でガッチリとホールドして、腰を打ちつけて来ました。
平面的に健の腰がアタシのお尻を叩き、パチンパチンとした音が部屋に響き渡ります。
「アッ！アアッ！アッ！アーッ！」
アタシの声が大きくなります。
アタシの内部もざわめき始め、やがて渦が近寄って来ます。
健はアタシの肩へ回していた腕を解き、アタシの太腿へと座り直してから、更に大きくアタシを突き始めました。
頭の中で真っ白なものが渦巻いていました。
「ダメッ！ダメッ！イクッ！イックッ！イッちゃうー！」
叫びと共にアタシはまた絶頂へと駆け昇っていました。
アタシはまた静かな波間を漂っていました。
身体はピクンピクンと震えるように跳ねていましたが、意識はずっと波に揺られるように静かに漂っていました。
それは穏やかにアタシを包み込み、満たされた想いがそこにありました。
「杏奈···」
健の優しい声が聞こえて来た気がしました。
「健···」
そう呟いた時にアタシは戻ってきました。
健がアタシのお尻を優しく撫でていました。
「ヤバい···健、ヤバ過ぎぃ〜···気持ち良すぎておかしくなってる、アタシ···」
まだ息は元へは戻ってなくて、ハァハァと肩で息をしながらアタシは呟いていました。
「杏奈が素敵過ぎて身体が自然に反応しちゃうんだよ。」
健がそう答えます。
「後ろからって、やっぱり健、荒々しくなるね。でも健の逞しさみたいなの感じるから、けっこう好きだよ。」
アタシはそう言うと、自ら前へ出て、健のモノを抜き外し、健の目の前へと膝立ちで迫りました。
「健ばっかり、ズルいんだから···」
そう言って健を仰向けに倒しました。
何だか健ばかりがアタシを攻めていて、アタシばっかり気持ち良くなってる気がしたんです。
実際にはそうではないと頭でわかっていても、不公平感が拭えませんでした。
アタシは仰向けにした健の足のほうから健の腰に座り、未だ雄々しく反り返る健のモノを握り、自分の後ろに手を回してアタシの膣口へと誘います。
それを膣口へ当てがうと、ゆっくりと腰を降ろしていきました。
ニュルリと小さな音がして、健のモノはアタシの中へと入って来ます。
実はアタシはこの時の感触が一番好きでした。
健のモノの先っぽがアタシの膣口を押し開き、挿入される瞬間に肉を掻き分けるようにして入ってくる。
それはその先も肉壁を掻き分けて入ってくる。
ゾクゾクするような快感を伴って。
そのゾクゾク感が何とも言えずに気持ち良いのです。
静かに腰を降ろしていくと、メリメリと音がします。
アタシの膣口の先にある一番締まる場所。それは感じてくると勝手に動く部分でもあるのですが、そこが健のモノに擦れてメリメリと音を出します。
そしてアタシの一番奥にある子宮口へと健の先っぽが当たりました。
「当ってるね。」
健が囁きます。
アタシは「ウン。」と答えましたが、一番奥に当っても、健のモノはまだ全部入っていませんでした。
だから奥を突かれると、あんなに子宮を押されるんだ···
変に納得していました。
「アタシ、コレが一番好き。だって健がよく見えるモン」
バックだと健の荒々しさみたいなのが感じられて気持ちは良いけど、健の顔が見えないのはやっぱり寂しい。
騎乗位だとアタシが上で健のほぼ全てが見渡せる。
だからアタシはこの騎乗位がとても好きでした。
アタシは自分の足腰を使って、ゆっくりと抜き刺しを堪能していました。
健のモノがアタシの中を掻き分けるように入り、抜く動作になると、引っかかるように摩擦が伝わり、ゾクゾクとした快感がアタシの背中から頭に突き抜けてきます。
それだけでアタシは肩を窄め、ブルブルと震えてしまいます。
「ウッ、フゥー···」
溜息のように快感がアタシに声を出させます。
健のモノがアタシの中を掻き分ける快感を堪能して、アタシはゆっくりと腰を前後させてみました。
友達と見たAV女優さんを真似て、ベリーダンスのようにお腹から腰をくねらせ、アタシの局部全部を擦りつけるように腰を振り動かします。