杏奈の気持ち 〜 秋陽 〜 杏奈と健-43
その反応をアタシは感じ取り、ついつい声が出てしまいます。
健はアタシの耳元へ顔を寄せ、「杏奈。後ろから···いい?」と聞いて来ました。
いちいち聞かなくてもいいのに···
そう思いましたが、それが健の優しさなんだな、と思い直し、「いいよ。健の好きにして。」と答えていました。
健はその答えを聞いて、ゆっくりとアタシの中にあったそのモノを引抜いていきました。
一瞬でも健が外へ出ていくのは切なく感じます。
いつまでも繋がっていたいと思う気持ちがそこにはありました。
アタシはさっきの絶頂が後を引いて、身体がうまく動かせずにいましたが、何とか身体を起こし、四つん這いになることが出来ました。
健の汗を拭いたタオルを元の場所へと戻し、健が来るのを待ちました。
アタシは早く入れて欲しいと思っていました。
それがとても長い時間のように感じていました。
健の手がアタシの左のお尻に乗った時、健の体温が伝わってきて、それは熱く、健も待ち遠しく感じているような気がしました。
健がアタシのお尻に手を置いてすぐ、アタシの膣口にニュルリとした感触が伝わり、そして健はアタシの内部を掻き分けるようにして入って来ました。
「アッ···ンン」とアタシの声が漏れました。
健はものすごくゆっくりと、アタシの中を観察するように掻き分けながら奥へと入って来ます。
アタシの中の真ん中あたりまで入って来た時でした。
健はそのまま引き抜き方向へと一度戻ったかと思うと、少しリズムを上げて内部の真ん中辺りと出口付近で往復運動を始めました。
それはそれで今までとは違う気持ち良さを伴い、アタシの内部がそれを引っ掛けるような感触を伴って、弱い電流が流るようにジンジンと頭の中に響きます。
「アッ!アンッ!アッ!アッ!」
アタシの声が健の腰の動きと連動するように口から出ます。
次第に健のモノが奥まで進み、腰の動きも大きく、速いものになっていました。
アタシの内部はそれを敏感に感じ取り、潤いを更に増やしていました。
その潤いによって健の腰とアタシのお尻がぶつかり合い、パンパンと音を立てていました。
アタシは自然に左手が健の方へと向かい、健もそれを受け取ってくれました。
健がアタシが伸ばした手を引っ張り、それでリズムを刻むように腰を振っていました。
健の右手が伸びてきて、アタシは右手も後ろへ回すと、健はそれも取って、両腕を後ろに引っ張られるようにしてアタシは健に勢いよく突かれていました。
パン!パン!パン!パン!という音とアタシの「アッ!アッ!アッ!アッ!」という声が重なるようにリズムを刻みます。
健は手を後ろへ引く事で、より挿入が深くなり、アタシはまた鋭い快感を感じていました。
アタシの声は次第に大きくなり、「ア"ーッ!アアアーッ!」
と不規則になります。
頭の奥深くでツーンと何かが呼んでいる気がしました。
そしてまたあの渦が訪れます。
健の腰の動きにアタシはものすごく感じてしまい、それはアタシに首を横へ振らせます。
「アーッ!アアアアアッ!ダメ!ダメ!」
アタシは叫んでいました。
目の前が白く霞んでいきます。
「ア"ー!イクイクイク!イックゥーッ!!」
アタシは絶叫するように声を上げ、絶頂を迎えていました。
身体中が震え、意識を保つのが精一杯でした。
健に後ろから手を引っ張られることで膝立ちでも微妙なバランスを取っていましたが、それは絶頂により薄れていく意識の中で、バランスは崩れ、アタシはベッドに頬を着けて伏せってしまいました。
息が切れて呼吸さえ難しく感じました。
「ンンン!ンンン!」と声にならない声が口から溢れます。
アタシは上半身を右側へと捻り、頬をつけて余韻に浸っていました。
お尻を突き上げているのに、身体中のアチコチがピクンピクンと震えます。
健は引っ張っていた手を解き、アタシのお尻を愛でるように撫でていました。
その柔らかな刺激でもアタシは反応し、腰から上をヒクつかせていました。
それは先ほどに比べると、そんなに長い時間ではなく、アタシもすぐに戻ってきていました。
健はそれにすぐに気づき、アタシの腰に両手を添えて、勢いよく突いて来ます。
またパンパンパン!と軽快に音がし始め、「アッ!アッ!アンッ!アッ!アッ!」とリズムに合わせるようにアタシの声が出ます。
アタシは腰に沿わされた健の腕を掴み、健の与える刺激に耐えようとしていました。
アタシの内部が健を敏感に感じ取り、内部がざわめき出すと、「アアッ!アーッ!アーッ!」とアタシの声も変わって来ます。
そしてあの渦が見えて来ました。
「アッ!イクッ!」
そう思った瞬間にはアタシは墜ちていました。
さっきの絶頂から1〜2分と経たない間にまたイッてしまいました。
しかもさっきよりも強く···
アタシはハァハァと肩で息をしなければ呼吸にも困ってしまい、身体中の力が抜けてしまって、四つん這いでいることすら難しくなっていました。
突き上げていたお尻が下がってしまい、アタシはそのままうつ伏せてしまいました。
健はそれにも順応してアタシの太腿の辺りに腰を降ろすように乗っていました。
アタシの太腿が健の体温を感じとり、
アタシはそれも気持ち良くて、うつ伏せのまま手を組んで頬を寄せ、余韻に浸っていました。
それでも荒い息は続いていて、絶頂が強いものだったのだと知らされます。