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巨乳女体育教師の相談事情
【教師 官能小説】

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二人っきりの相談-1

 休み明けの月曜日の昼休み。昼休み開始とほぼ同時に2年C組の教室を飛び出した総一は、同じクラスの生徒らの視線を集めたが本人は対して気にしなかった。

 何故なら京子が待っているからだ。今はそれさえできれば他は何も興味がない。なんならお昼休みが始まったと同時なので、当然のようにお昼ごはんも食べていない。どのみち、今日は購買部のパンを買って食べるつもりだったので弁当はない。

 肝心の彼が呼び出された場所はといえばそれは空き教室だ。その場所は同明高校校舎を正面に見て2階の東側にある図書室のすぐ左隣の所にある。そこに総一は呼び出されていた。ちなみに、図書室の右隣――つまりさらに東側奥の方には美術室があったりする。

「悪いな北森。早速学校で呼び出したりして」

 引き戸を開けて教室に入るなり、京子は申し訳なさそうに両手を合わせて出迎えた。

「いえ。頼りにしてくれて嬉しいです」

 そう答えて総一が室内に入ると、京子はすぐに教室の引き戸をガチャっと鍵をかけた。

「鍵かけるんですか?」

「一応、入れないように対策はしておかないとな。生徒と二人っきりで空き教室に居るところを見られたら、どんな噂を立てられることか‥‥」

 京子の言葉になるほど、と胸中で納得しながら空き教室内を眺める。広さはクラス毎に分けられる専用の教室と対して代わりはしない。教室の前には黒板があってその近くに教卓があるのも同じだ。

 だが、机とイスの配置は別だ。机は壁際の方に追いやられ、イスは後ろの方に無数に重ねられている。教室のように規則正しく並べられてはいない。必要に応じて自分らで準備するようになっている。

 普段、この教室は生徒の授業では使われていない。文字通りの空き教室だ。必要に応じて職員室で鍵の貸し出しが行われる。たとえば委員会活動や一部の部活動のミーティングだったりと、使われ方はそれぞれだ。

「この教室に入るのって実は初めてなんですよね」

「そうか。北森は入るの初めてだったか」

 二人は教室の中央部辺りの床に腰を下ろす。クラスの教室ならこの辺りには誰かしらの机とイスが配置してあるものだが、この空き教室には置いてはいない。

「それで、早速本題に入りたいんだが」

「えっと、相談内容ってのはどうやったら永介に恋愛感情が湧くのかですよね?」

 京子は頷いて同意する。

「じゃあ、今からいくつか質問するんでそれに答えてください。まずキスとかセックスの回数って覚えてます?」

「キスは多分1、2回ぐらい。セックスはこれまで数回程度だ」

「デートの方は?」

「デートは暇を見つけてだな。休日に毎回のように行ってる訳じゃない。永介もインターハイ控えてるから水泳の練習を最優先させている」

「なるほど‥‥」

 聞いている感じではそれほど頻繁に会っているという訳ではなさそうだった。これには正直自分が入り込む余地ありだと思って、総一は内心で期待する。

「その、失礼なこと聞くんですけど。これまでお付き合いされた方っていました?」

 会話の流れで女体育教師の恋愛経験を総一は尋ねてみた。

「実は永介が初めてだったんだ。許婚関係になってからも姉弟のように育ったものだからどうしても心の方が追いつかなくてな。私自身、学生時代は同性にモテたことはあっても異性の男子から告白された経験がなくて‥‥」

「あぁ‥‥」

 総一は呑み込み顔で頷いた。その場に居なくても当時のことが容易に想像できる。確かに今橋京子という人物はどちらかと言えば、女子の方にモテそうだと思っていたのだ。体育の時間や部活動で周囲の女の子たちの黄色い声援を一身に受ける彼女の姿が思い浮かぶ。

 そんなことを思っていると、京子が眉間にシワを寄せてこちらを睨んでいることに気づく。

「‥‥北森。今のあぁ、と納得したのは一体どういう意味でだ?」

「えっ!?い、いや、特に深い意味はないんで!」

「ふん‥‥まあいいだろう」

 総一は笑ってごまかすと、京子はまだ疑いの眼差しを送りながら逆に尋ね返す。

「そういう北森はこれまで付き合った子はいるのか?」

「いや、俺は‥‥恥ずかしながらこれまでお付き合いした子はいません」

 なんならそういう経験すら皆無だ。正直、その場の雰囲気や勢いで相談に乗ると言ったものの、相談相手としては自分でも不相応だと総一は自覚している。だが、一度引き受けた以上は途中で逃げ出すことはしたくなかった。他のことならともかく、親しい今橋京子という教師のためならば。

「そうか‥‥」

 京子の顔は口には出さなくても期待はずれだな、と言いたげだったが事実なので仕方がない。

 確かに恋愛の経験は皆無だが、今回の相談事にかけては必ず力になるという覚悟と責任を総一は持っていた。とりあえず、これまでの情報を軽く頭に入れながらさらに悩みの種へと踏み込む。

「話を聞いているかぎりはこれまでが近すぎるからこそ、逆に恋愛感情にまで発展しないのかもしれないんですね」

「あぁ。だから困ってるんだ‥‥」

「先生と天上寺っていつから許婚の関係なんですか?」

 悩みへの解決のため、という建前でもう少し深く情報を掘り下げてみようと総一は尋ねる。

「えっと、あいつが小学校3年くらい時だから‥‥だいたい今から9年くらい前かな」

 京子が指を使いながら年数を数えながら答える。

「そんな前からなんですね。ちなみになんですけど、許婚のことって正直納得してますか?」

「今はな。だが、当時は高校生の時に小学校3年生の子と将来結婚するって言われて困惑したよ。だから親に反発したりした時期もあって‥‥うん、若かったな私も」

 京子は遠い目で苦笑する。


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