二人っきりの相談-3
「だ、だが、私で勃起したお前は明らかにおかしいぞ。わ、私みたいな女でそんな‥‥ぼ、勃起するなんて‥‥」
京子は動揺したように声を震わせるが、その視線は総一の股間から一切離さない。
「でも、先生みたいなキレイな女性を見たら勃起するくらい当たり前かと思いますが」
総一は率直に意見を言う。
「だ、だからそれがおかしいんだ!私で、ぼ、勃起なんて‥‥」
京子は口では自己否定しながらも、なおも総一の股間から視線を離さない。そればかりか、熱量が増えているような気がした。その様子に総一は不思議そうに思っていると、
「で、それ大丈夫なのか?苦しくないか?」
ズボン越しの勃起したブツを指し示す京子。
「あ、大丈夫です。しばらくしたら自然に戻りますから」
「で、でも北森つらくないのか?女の私はわからないが、その状態は辛いだろう?」
「平気ですよ。興奮したらこうなるだけで――」
――ぐーーっ
「え?今のは‥‥」
突如、教室内に鳴ったお腹の音に、京子は目を丸くする。
「あははは‥‥お腹も鳴ったみたいです」
総一は座った状態のまま腹を手で押さえて苦笑すると、京子はあることを察する。
「北森、まさか今日はまだお昼ごはん食べてないのか?」
「あ、はい。先生が困ってたみたいだから。どうせ、今日はパンだけで済まそうって思ってましたから」
「そこまでして来てくれたのか。この間会った時、私はお前のお昼の誘いを断ったというのにな‥‥」
京子は目を閉じて黙り込むと、その場でしばし考え込む素振りをみせる。急に黙って何事だろうと総一が思うが、ただならぬ様子を見て声はかけられない。時間にして一分ぐらいしてから京子が目を開くと、すぐに総一に尋ねる。
「なあ。私を見て興奮したということは‥‥それは、私が原因なんだろ?」
「え?ま、まあそう言われればそうかもしれませんが‥‥」
「なら、私がその責任を取ろう。今すぐ見せてくれ」
「え?でも、さすがにそれは‥‥」
許婚の相手がいる女性にそんなことをしてもらう訳にはいかない。思いついたその理由で総一は断ろうとするが、
「だが、非常事態だろ?ちょっと見せてみろ」
「ですけど‥‥」
「お前には相談に乗ってもらってるんだ。今日は特別だ」
座った状態の総一のベルトをカチャカチャと外して、制服のズボンをまず下ろす。その次に、現れたばかりの紺色のトランクスを一気にずり下ろそうとするが、勃起した男性器が引っかかってしまう。
「あぅ!せ、先生!」
咎めるように総一が声を上げると、「あぁ、すまん」と言って京子は一旦手を止める。今度は、総一にアシストしてもらいながらトランクスを下ろす。