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杏奈と健 鏡の中のアンナ
【姉弟相姦 官能小説】

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杏奈と健 〜 鏡の中のアンナ 〜-19

「健!ヤバいよ!」
大きな声がして、僕は目が覚めた。

「ああ〜ん!完全に寝過ごしたっ!」

杏奈はバタバタとカーテンを開け放った。
陽が強く射し込み、眩しく感じる。
どれくらい眠っていたのだろう。
陽はかなり高く昇っていた。

「お父さんたち、お昼には帰ってくるよ!早く!」

僕はその言葉にビックリして飛び起きた。
時計に目をやると、10時を過ぎている。

「うぅわ!ヤバッ!」

思わず血の気が引く。

「早くっ!シャワー浴びるよっ!」

そう言って杏奈は全裸のまま、バタバタと廊下へ出て行く。

僕も急いで後を追う。

風呂場に駆け込むようにして入ると、杏奈はすでにシャワーを浴びていた。
僕が入って行くと、それを僕に浴びせだす。

身体全体が濡れたのを確認して、シャンプーを手に取り、頭をササッと洗い、続けてボディーソープを掌に取り、急いで身体も洗ってしまう。

杏奈も自分で忙しく泡立っていた。

僕が洗い終わるのを確認すると、すぐさま頭からシャワーを浴びせ、泡を流してくれた。
そして自らの泡も洗い流し、いそいそと風呂場を後にする。

昨夜洗濯した洗濯機から乾燥されたバスタオルを取り出し、それを杏奈は僕に投げた。

ヒョイっと受け取り、濡れた身体を拭き上げる。
杏奈も忙しく濡れた身体を拭いていた。

濡れた身体を拭きあげると、杏奈は他に洗濯機に入っていた衣類をササッと洗濯籠に移すと、今使ったバスタオルを再び洗濯機に突っ込み、洗剤や柔軟剤を入れてスイッチを押す。

そして忙しくドライヤーをかけ終わると、その動作をボーっと見ていた僕の手を取り、「行くよっ!」と一声上げて、杏奈はバタバタと二階へと駈けて行く。

二階へと上がると、「早く着替えて来てね!」とバタン!と大きな音がするほど部屋のドアを閉めて部屋へと入っていった。

僕も自分の部屋へと入り、いつものジャージを気だるさが残ったまま手に取り、のそのそと着ていた。

隣の部屋のドアがまた激しく閉まる音が聞こえ、バタバタと杏奈が階段を降りて行く音が聞こえた。

僕も続いて部屋を出て、階段を降りていく。

リビングダイニングでは、昨日とは違うオレンジのスウェットに身を包んだ杏奈が忙しそうにトースターでパンを焼き、ヤカンでお湯を沸かし、手際良くコーヒーカップに粉末コーヒーとクリープを入れていた。

僕はテーブルの椅子に腰をかけ、それを見守っていた。

前はこういう光景ですら、まともに見れなかったよなぁ〜と、突然訪れた環境の変化を染み染みと噛み締めていた。

杏奈は冷蔵庫からキャベツやキュウリ、トマトを取り出すと、手際良く包丁で切っていく。

トントントン!タンタンタン!とそれは鮮やかな手つきだった。

「スゴいな···」

ここまでマジマジと見た事はなかった。
料理上手だとは思ってたけど、ほとんどプロじゃん。
そんな事を考えていたら、さっそく出来上がったものから運ばれてきた。

トーストされて焼き色鮮やかな4枚切りの厚めの食パンが二枚。
作り置きのゆで卵の乗ったサラダ。
僕の好きな粉末ポタージュスープ。
カップに注がれたトマトジュース。
ブルーベリーソースのかかったヨーグルト。

一気にテーブルが賑やかになる。

杏奈は僕のトマトジュースの代わりに、いつものコーヒーだ。

「早く食べちゃってね!」
そう言うと、パンにかじりついていた。

僕もいそいそと食べ始める。
食べ始めてしまうと、食べるのは圧倒的に僕のほうが早い。
杏奈も一生懸命に食べ進めてはいるのだが、僕が食べ終わると、杏奈はまだパンが一枚とサラダが半分ほど残っていた。

食べ進める杏奈をジッと見ながら
「ホント、杏奈ってスゴいよね。サラダとか作るの手際良くってさ。こんなマジマジ見たことなかったから感動しちゃた。」
思ったことがスンナリ言葉として出た。

杏奈はそれを聞いて

「姉ちゃんじゃないんだ···」

聞こえないほど小さな声で呟いた。

「え?」
よく聞こえなかったので、聞き直した。

「ううん。何でもないよ。ありがと。毎日やってれば、誰でもこれくらい出来るようになるよ。毎日の積み重ねね。」

そう言って笑みを浮べた。

僕はテーブルに頬杖をつきながら

「それ!その笑顔。僕、好きだな。」

そう言うと、杏奈は驚いたような表情で

「いきなり何?ビックリするじゃん!」
と目を丸くした。

「いや、思ったこと口にしただけだけど···」

そう返すと

「絶対健ってホストの才能あるよ。」

と杏奈は戯けてみせた。

「なんだよ。それ。」

僕はせっかく褒めたつもりだったのに、茶化されたようであまり気分は良くなかった。

そうこうしていると杏奈も食べ終わり、そそくさと食器を運び始める。

僕もそれを手伝い、シンクへと運ぶ。

杏奈が濡れ絞った布巾を持って来たので、それを受け取り、テーブルを綺麗に拭き上げる。

そして杏奈の洗った食器を乾いた布巾で拭き上げ始めた。
「ねえ。どうする?」
杏奈が口を開いた。

「ん?何が?」
僕が聞き返すと

「お父さんたち。帰って来るでしょ?」

杏奈は少し緊張しているようだった。

「僕たちの事を言うか言わないか、ってこと?」

そう聞き返すと

「うん。そう。」
と言葉少なく頷いた。


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