田中との逢瀬ー1-1
奈莉はこれまでと違って毎日が充実して愉しく過ごせるようになってきた。恋のときめきと性の喜びを手に入れて、家事もテキパキと進められ、仕事は田中の立場が良くなるようにと思えばなおさら身を入れて真剣に取り組めた。こんなに充実したときが奈莉の人生に有っただろうかとまで思った。
実際に田中と逢うのは会社の休みである水曜日になる。奈莉は水曜日は出来るだけ田中の都合に合わせるようにしようと思った。そして田中の方も奈莉が合わせてくれる水曜でも奈莉の時間が空く、子どもを学校に送ってからの朝早くから午後夕方までの時間を奈莉のために空けるようにした。
高速で行った山の公園でのデートの次の週、水曜日に二人は、奈莉の家から少し離れれた私鉄の駅で待ち合わせた。ロータリーにいた田中の車に奈莉は駆け寄り、気付いた田中がロックを外すと奈莉はドアを開けて助手席に乗り込んだ。走りだすと、奈莉は左ひざの上に置かれた田中の手を握り、田中の顔を満足そうに見つめていた。
今日どこに行くということは約束していなかったが、二人が行きたいところは二人きりになれるところ以外になかった。田中は郊外の高級ホテルを朝から予約していた。
「奈莉ちゃん、Hホテルに行こうと思って予約しました。いいかな?」
「はい、田中さん、嬉しいです」
「じゃあ、行きますね。
アッそれから、奈莉ちゃん、田中さんはもうよしてくれないか。亮って呼んでほしいな」
「そうでした、わかりました。亮さん」
「ありがと」
田中はHホテルに着くと地下の駐車場に車を止めて、奈莉と手を繋いで地下エレベータ乗り場に向かった。エレベータでフロントに行き、キーを受け取り15階のツインルームに入ると、そこからは山々の緑を綺麗に眺めることが出来た。
田中は、奈莉をぎゅっと抱きしめ、
「奈莉ちゃん、逢いたかったよ。君のことがいつも僕の頭に浮かぶんだ」
「亮さん、わたしも」
田中は奈莉の目を見つめた後、薄いルージュに光る瑞々しい奈莉の唇を勢い良く吸った。
「今日はずっと奈莉ちゃんと愛し合っていたい、、、、いいね」
奈莉は下を向いて可愛くこっくりをした。
田中は、奈莉の上着を脱がしブラウスのボタンを一つ一つ丁寧に外していった。キャミソールが露わになり、次にスカートのホックを外してずり下げた。上下キャミ姿の奈莉を見て改めてそのスタイルの良さに見入った。田中の身体がすぐに反応し、下腹部が締め付けられた。田中は自分の上着、シャツ、ズボンを脱いで、左のベッドの受けに置いた奈莉の服の横に並べた。田中は下着のシャツとトランクス、奈莉はキャミソール姿、奈莉はこれから二人の愛を確かめる期待感に胸が小刻みに打ち震え、田中の胸に飛び込んで思い切り抱きしめていた。
そんな奈莉の可愛さに田中の身体がまた反応を示した。今度はトランクスにテントが張った。田中は奈莉にもう一度キスしてから、奈莉の耳、うなじ、首元へと唇でキスをしていった。奈莉の美しい耳には最初耳たぶをしゃぶった後、耳の穴に舌を入れながら耳たぶをしゃぶるという動作を繰り返してやった。奈莉は、田中によって耳まで性感帯にされていくのだが、この耳しゃぶりが最初の田中の耳愛撫になった。
耳への愛撫で蕩けさせられた奈莉はうなじから首元への愛撫で既に夢の世界に入っていった。田中の逞しい身体を抱きしめながら、もう田中のあの太く長く硬い陰茎が自分の膣の中のあちこちをかき回してくれている妄想までしていた。こういう妄想的想像力がふわっとおもてに現れるときが、奈莉の女としての一つの大きな魅力だった。それは男心を強烈にそそる仕草となって表れるのだった。俗に「しなをつくる」といわれるものだろう。
入念に首元まで愛撫して、田中は奈莉のキャミをヒモをずらして脱ぎ降ろした。奈莉の脚を上げさせてキャミを拾い上げて左側のベッドに置いて、もう一度奈莉の身体を舐めるように見ていった。どこの肌も白くすべすべミズミズときめ細かく輝いている、そして乳房や臀部のように出ているところ、腰や膝、足首のようにくびれているところ、それらすべてが女の魅力を発散していた。
普段の手入れだけでここまですることは出来ないだろう、やはりそれは奈莉の天から与えられた素質なのだと思った。これからこのすべてを愛撫していく、そうだ、奈莉の全身を愛するのだと田中は思った。