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先生は僕らの女王様
【教師 官能小説】

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逆転する関係A-2

*


清香の自宅に着くなり、洗濯をするというので、バスルームを貸してもらった。
ヒップの下で水平に切られた、未使用のボーイズレッグの下着をくれたので、シャワーを浴び終わると由美香はそれを履いて、清香から借りたTシャツとハーフパンツを着た。

髪の毛を乾かしたのち、部屋に戻ると「あ」と由美香は声を上げた。

カウチに翔が座っている。

ーーあれ以来、職場で話すタイミングがなかった。
何も無かった振りをして、「呼んでたんだ」と床に座る清香に話しかける。

「高橋くんは仕事忙しくて来れないみたいなんですけど。じゃあ洗濯機回してきちゃいますね。ついでにあたしもお風呂行ってくるっ」

と言って立ち上がり、無邪気に部屋を出ていく。

二人にされるのは、気まずかった。
由美香はカウチから距離を取って、翔に背中を向けて床に座る。
薄いピンク色のPCリュックからスマートフォンを取り出し、メッセージなどを確認し出した。

そうしていると、後ろに人の気配がした。

翔以外にありえず、由美香は身を縮こませる。
後ろから、筋肉質の腕に抱きしめられた。

一旦家に帰ったのだろう。
黒のポロシャツに、スポーツタイプのハーフパンツを身につけた翔の体からは、普段職場ではつけていない香水の香りがした。

「すみ……ません」

「何に対して謝ってるの」

由美香は振り返らなかった。

「今日……断れば、よかった……けど、会いたくて」

ぎゅっ、と翔の腕に力が入る。

「僕は……こうするしかできない、から」

何かを言おうとする前に、由美香の目には天井が見えた。
由美香の体は覆いかぶさった翔に抱きしめられていた。

「ちょ、ちょっ……と」

覆いかぶさりつつ、何とかこれ以上の行為を、翔は耐えているようだった。

その証拠に、はぁ、はぁ、と由美香の耳元で発情した翔の荒い吐息が吐き出されている。

「拓真と、普通に話してるの見るの、辛い……。僕は、話しかけることもできないのに」

由美香はどうしていいかわからなくて、翔の背中に手を這わす。

「それは、高橋くんは業務上のこととして割り切ってるだけでしょ。こんな風に強引なことされるより、あたしは楽だよ」

「ぅ……ごめんなさ……い」

「前も言ったけど、ひどい人だって思いたくないよ。あたし、高橋くんも、堀尾くんのこともすごく尊敬してたのに」

背中に這わせた手で、ゆっくりとそこを撫でてやる。
そうすると、翔は我慢できなさそうに、唇を耳に押し当てた。

「ん……っ」

ただ触れただけだが、びくん、と由美香の体が跳ねる。
翔は、抵抗の言葉を言わない由美香の耳に唇を軽く触れさせる。
由美香の太ももに当たる翔の下半身のソコが、段々と熱を帯びているのが伝わってきた。

「こら。強引なの、嫌って言ったばかりでしょ」

由美香は、彼の唇と自分の耳との間に左手を差し入れて、眼鏡越しに睨む。


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