杏奈と健-2
首筋から胸、そしてお腹から下半身へと姉の柔らかい掌が滑り降りてくる。
そしてアソコへ。
さっき射精してしまった僕のモノは少しだらしなくダランとしていた。
姉は掌にボディーソープを少し出して、ソコを中心に洗っている。
そして泡をシャワーで洗い流すと、おもむろに僕の中心をムニムニと揉み出した。
「なんか可愛い。この感触、スゴいよね。なんだろ?モチモチっていうか、プニプニっていうか、こういう感触のモノって、他にないなあ〜。」
そう悪戯っぽく言うと、僕の顔を見上げてきた。
「姉ちゃんは初めてじゃないの?」
思い切って聞いてみた。
「セックス?」
姉が聞き返す。
「うん。さっき姉ちゃん、初めてだと元気いいとか言ってたから。」
そう僕が問うと、姉はクスッと笑いながら「一応経験者かな?」と返してきた。
「一応?」
意味がわからなくて聞き返す。
「つい最近ね。大学のコンパで知り合った人としてみたんだ。なんか優しそうでいいかな〜って雰囲気になったんで、委ねてみたの。でも、なんか思ってたのとチゲくて···痛いばっかだったし、相手も自分本位でさ···」
そうなんだ···と少し姉が不憫に思えたが、そこで疑問が湧いた。
「えっ?ならなんで今こんなことになってるの?」
素直に聞いてみた。
「え?なんで、って、健となら気持ち良くなれるかな?って思ったに決まってんじゃん。」
そう言い放つとケラケラと笑う姉。
理解の範疇を完全に超えていた。
「それに健、アタシをオカズによくオナニーしてるし。」
そう言うと目力強く僕を見上げてきた。
バレてた!
僕は次の言葉が思い浮かばなかった。
中学2年の時に友達にエロいアプリを紹介されて以来、定期的にオナニーはしていた。
高校に上がると、スマホで見れるサイトなどをオカズに寝る前になると時々オナニーしていたが、ある日学校から帰ると、隣の姉の部屋のドアが少しだけ開いていて、チラリと見えたのは姉の艶めかしい下着姿だった。
ほんの一瞬だったが、その姿は目に焼き付き、頭から離れることはなかった。
僕は姉が学校行事などで留守の時は
姉の部屋へ忍びこみ、下着を物色したり、クローゼットに吊るされている着古したコートの内側の残り香を楽しんでいた。
「し、知ってたの?」
ばつが悪そうに姉に聞くと···
「知ってるに決まってるじゃん。うっすいボード一枚で区切られた部屋に隣同士でいるんだよ。何してるかなんて丸わかりじゃん」
「それに···持ってったショーツって、アタシけっこうお気に入りのヤツだったんだよね」
「まあ、健だから仕方ないか。」
そう言って姉はケラケラと笑って見せた。
頭の中が真っ白になった。
気恥ずかしさと罪悪感が同時に襲ってくる。
「それにアタシだってそれをオカズにしてたしね。」
衝撃の一言だった。
「え?!姉ちゃんもオナニーするの?」
降って湧いてきた疑問をそのままぶつけた。
「そりぁするわよ〜。健全な性知識をもった人間なら誰だってするんじゃない?」
「それとも世の清楚な女性はオナニーなんてしないとか妄想してる?」
姉はそう言うと手を口に当てて笑っていた。
「いや、そんなことは思ってないけど···」
女性でもオナニーをするというのは同級生の間でも話題になったことはあった。
それを女子に振ってからかう奴もいたからだ。
「そういえば、健の小学校からの同級生、吉永君だっけ?、この間、偶然駅で会ってさ、相談あるから聞いて欲しいっていうから、スタバでラテ飲みながら聞いてあげたの。」
「そしたら、吉永君、アタシのこと気になってたから付き合ってくれませんか?だって」
そう言って姉は一段と楽しそうに語り始めた。
「アタシがイヤイヤ、ムリムリって断ったらさ、吉永君、すぐ引き下がって、健、絶対お姉さんの事、好きだから大切にしてあげて下さい、だって。けっこう良い子だよね〜」と感慨深げに言った。
吉永は小学校からの腐れ縁だ。
少し甘いマスク系なので、中学の頃からモテモテで、高校に上がると手当たり次第脈アリとみるや喰っていた。
校内でも有名なタラシだ。
そんなアイツが僕の姉ちゃんのことを「健の姉ちゃんって、妙に色っぽいよな〜。美人だし。一度でいいから相手してくんねぇかな?···な、健、今度紹介してくんない?」
と聞かれたことがあった。
その時僕は過去に感じたことのない怒りを感じ、「お前、姉ちゃんに手ぇ出してみろ。殺すからな!」と凄んでいた。
「やっぱり手、出してたのか···絶対コロす···」
思わず口に出た。
「ダメよ。健。ちゃんと諦めてくれたんだから。引き際のいい男って素敵なものだよ。手当たり次第っていうのは褒められたもんじゃないけど、しつこくしないで、その場限りで引いたんだから、それでいいじゃない。」
それもそうか··と思い直したその時だった。
「健、アタシのこと好き?」
いきなり聞いてきた。
返事に困ったが、「当たり前じゃん。姉ちゃんだもん。好きに決まってる。」
そう答えた。
「違うよ。姉ちゃんじゃなく、女としてだよ?」
姉は僕の顔を見上げ、また目力強く見つめてくる。