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熱帯魚の躾方
【SM 官能小説】

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映画(一)-3

「はっ、裸?」「ええ、お風呂ですから。あの痛かったり?」「それは大丈夫だけど、ちょっとこれは…。」「結花様より承っております。」足の裏までマッサージしてから、仰向けになるように指示された。
 太腿の付け根に彼女が跨り、顔にタオルをかける。今度は胸から肩、腕から肩、腹から股間に向けてマッサージの手が伸びてくる。
「そこは自分で洗うからいいよ!」「私が叱られます!」陰囊から竿、亀頭を優しく洗われるうちに軽く勃起し始めた。これはかなり恥ずかしい。彼女は何事も無いように陰部を洗い、太腿から足の指一本一本丁寧に洗った。
「ちょっと頭を起こしてくださいませ。」空気の入った枕を差し込まれた。
「流しますね。」表側裏側と流して、再び仰向けに寝かされた。太腿に跨った彼女が乳首を舐め始めた。腹の辺りに彼女の乳首が当たるのがわかる。
「ちょ、ちょっと待って!私はこんなことしに来たんじゃない!」思わず身体を起こすと顔のタオルが外れ私に跨る彼女の白い裸体が見えた。
「お嫌ですか?私じゃダメですか?」「そうじゃなくて…。」今にも泣きそうな目で見つめている。どうすれば良いのだろう?
「頑張りますからお願いします。触って頂いてもお好きなようにして頂いてもいいので…。」
「じゃ、一緒にお風呂入るのは?」「えっ?それではお客様のご満足が…。」眉毛を八の字にして困った顔をしている。
「俺、混浴とか好きだから!」「お風呂の中でするのですね!」ちょっと意味を履き違えているようだがいいだろう。

 湯に浸かりながら話を聞いて見ると、彼女は孤児で先代の辰夫から育てられたようだ。高校までは養女として育てられ、卒業後はこの家に仕えている。
 男性の客が来れば、今のような性的なサービスをするように言われているそうだ。
「うーん、それって辛くない?」「お仕事ですし、ここに来られる方は優しい方ばかりなので全然平気ですよ。」確かに無理しているようには見えない。何処か楽しんでいるような気がする。

 インターホンがなった。「T先生、間もなくお食事の準備が整います。七階のレストランまでお越しください。」
「ご、ごめんなさい!出来ないままお時間になって!お食事が終わられましたら何時でもお呼びください。瑠璃子と申します。」
「えっと服は?」「クリーニングしておりますので、こちらのガウンを。」白く分厚いパイル地のガウンを着せてもらい。瑠璃子にエスコートされレストランへと向かった。

 結花も美羽も三人とも白いガウン姿で席に座った。六名掛けのテーブルの左隣に美羽、向かい側に結花が座る。
「お腹空いたわね。お待たせしました。」まずはシャンパーニュで乾杯をする。「何これ〜?めちゃめちゃ美味しい!」美羽が目を丸くしている。「美羽さん、ほんと可愛いわね。映画のヒロイン美羽さんでいいんじゃないの?」美羽が慌てて手を振る。「女優なんて絶対無理!」「あら、そう?さっきお風呂でご一緒したけど、スタイルもいいし肌も綺麗だし、素晴らしいわよ!」「そんなぁ!それなら結花さんのほうが。」「私、撮るのは好きだけど、撮られるのは苦手かな。」今度は給仕をしている瑠璃子を見てから私に尋ねた。「先生、お風呂は気に入って頂けたかしら、至らないところがあれば遠慮なくお申し付けくださいね。」「いやぁ、もう最高に気持ち良かったです!何ていうか天国だね。」彼女のために大袈裟に言った。隣の美羽が怪しい顔で見ている。「お風呂で何してたんですか?」「しっかり温もってね。風呂上がりにマッサージ。」「エッチなの?」「いやいや、普通の。」少々疑われている。
 食事をしながらの話が美容関係に変わり、内心ホッとした。結花からの助け船かもしれない。
「お二人とも今日は泊まって行ったら?」三本目のワインが空いた頃、結花が勧めてきた。美羽は酔って半分寝落ちしかけている。
 美羽を先に部屋に連れて行って貰い、結花と映画の話になった。「多分、団ちゃんはその逆オファーの女優って、もう決めてるわよ!このオーディションは建前だけね。」「建前だけでこんなにやるのは大変ですよね。」「スポンサーを納得させる材料よ。」ワインに酔ってほんのりと赤味がさした結花が色っぽい。
「先生は推しの娘いるの?」「皆、綺麗だから選べなくて…。」「あのプロフィールの娘達よりも、美羽さんのほうがよっぽど綺麗よ!」「プロフなんて実物みたら、あれ?ってのがほとんどだし!」「そんなものですかね。」
「貴方、美羽さんとしたことあるでしょ?多分一回だけか、それに近いとこまで。」「えっ、それは…。」「女の勘!アハハハっ!」「先生、魅力あるもの。」「タダのオッサンですよ。」「貴方の魅力は私達が知らない世界をたくさん知ってること、表面には出てこない裏側がその魅力なってるみたい。」

 瑠璃子にエスコートされ寝室へと向かった。キングサイズのベッドに天蓋まである。映画の世界でしか見たことがないような豪華さだ。
 備え付けの冷蔵庫はあるが、テレビは無い。この建物の中でテレビもパソコンも見かけていない。瑠璃子が一緒に部屋に入って、後ろ手で鍵をかけた。
「ちょっと…。」「一緒に居させてください。えと…結花様の指示じゃないので…。」「お風呂でしなかったから?」「いえ、先生ともっとお話したくて。ダメですかぁ?」泣きそうな瞳が見つめている。「いや、構わないけど…。そういうことはしないよ!」「はいっ!ありがとうございます!」
 瑠璃子と一緒にベッドで眠ることにした。彼女の仕事や生活の話を聞いてみると、意外なことが多かった。まず、性的なサービスは断っても構わないこと。だから相手を見て判断をするし、結花がそういうサービスを指示することは滅多に無いらしい。勿論、サービスを提供した分は給料に上乗せされる。


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