小説-3
「えーっと…。もしも映画化されるとしたら、主演の二人は誰がいいですか?」ここは今売れているベテラン男優と、ヌードも披露している売れっ子女優の名前を打ち合わせ通りに出しておいた。
記者会見は十分ほどで終わったが、緊張でシャツが汗でびっしょりだ。美羽が隣に居なかったらちゃんと対応出来たか不安になるところだ。
祝賀会も美羽が隣に着いて回り、無難に終えることが出来た。審査を務めた大作家達や出版関係者から次回作の執筆を強く求められたが、私に書ける物など無い。おとなしく熱帯魚屋に戻ろうと思う。