崩れた均衡@二人の男からの愛撫-6
「瀧岡先生……」
「も……許して……嫌……」
交際している男性以外に絶頂を迎えさせられたことにひどく恥ずかしくなり、唇を震わせながら由美香は許しを乞う。
その一方、翔は愛おしそうに、左手で熱くなったその体を抱きしめた。
「こんなに、ここ……たくさん溢れてきて、我慢できるわけないじゃないですか」
「そ、……んな、堀尾くんが、勝手に……っ」
言い終わる前に、右手をショーツの中に差し込んだまま、翔は由美香の体をカウチに押し倒す。
そして左手で、由美香のメガネを外すとシステムキッチンのカウンターの上に置いた。
「ん……う、や……っ」
熱い体が押し付けられ、中指がぐにゅん、とナカに差し込まれる。
声を出しそうになって、由美香は口元を両手で覆う。
「ナカ……こんなに熱いんですね」
「言わな……いで」
指を動かされていないのに、由美香のソコはゆっくりと収縮し出す。
ぞくぞくっと腰から脳天にかけて、寒気のような感覚が襲い来る。
目をぎゅっと閉じて耐えている時だった。
由美香が横たわっている左側から、髪の毛を撫でる感触があり、頬を左側に引き寄せられた。
両頬が手で挟み込まれ、唇が塞がれる。
「ん、ん……?!」
先程とは違う、テクニカルな舌の動き。
目を開けたくなかった。確認したくなかった。
下半身のナカには翔の指が埋まっているというのにーー
「先生の舌……柔らかい」
翔とは異なる男の声ーー
思わず目を開けてしまう。
「高橋……く……ん」
由美香の眼前で微笑んだその顔は、拓真のものだった。
(いつから、起きてたの……?!)
拓真が起きており、抑えていたとはいえ卑猥な声を聞かれていたことに、がくがくと体が震える。
「怖がらないで……痛いことはしないです」
「あ……っ」
翔が体を起こし、そのタイミングで由美香のTシャツが拓真にまくりあげられる。
熟れて、柔らかそうな胸が現れた。
「み、見ないで……や、やだ……っ」
そう言い終わる前に、由美香の右胸に翔が、左胸に拓真が唇を寄せる。
「ぅ……ん、やめ……て……」
由美香がなるべく声を出さないように、二人はゆっくりと胸の頂きを舐めていく。
下半身のソコには、翔の指が埋められたままだ。
彼は指で膀胱の裏側をゆっくりと押しはするが、激しくは動かさない。
「ん、ぅ……く……お願い……。あ……たし、付き合ってる人じゃ、ないと……したく……ない……っ」
その言葉を聞いて、拓真が胸から唇を離す。
「俺だって、そうですよ」
悲しそうな目で、由美香の目を見つめながら拓真は言った。
思わず、由美香は狼狽える。では、何故こんな行動に出るのか。
「瀧岡先生が、彼氏と別れるのが悪いんですよ」
そっと、耳元で囁かれる。先程、翔からも聞いた台詞ーー
「別れたんなら……我慢しません、もう」
「ーーん、……ふ、ぅ」
再び両頬を挟み込まれ、拓真の唇によって、由美香の唇が覆われる。