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先生は僕らの女王様
【教師 官能小説】

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プロローグーー恋人との別れ-1





「は……っ」

生徒が夏休みに入ったとはいえ、教師たちは、学校が閉鎖する盆休みあたり以外は通常運行だ。
通常授業はないが、高校教師である瀧岡由美香(たきおかゆみか)は、三年生の夏期講習、小論文指導など、やらなくてはならないことがたくさんある。

四十一歳、独身。

仕事に没頭していて、先月の半ば、三年ほど付き合った恋人とも別れた。
由美香に結婚願望はなく、だから、相手にとって面倒くさくもないだろうとそれなりにうまくやっているつもりだった。

関東近郊の私立高校に勤める由美香は、比較的都心の方に一人暮らしをしている。
男とも会いやすく、忙しい合間を縫って時間を作っているつもりだったがーー

三年付き合った男に対し、別れを告げられ、あまり寂しくはなかった。
それほどまでに仕事が大事だった。
私立高校だから、経営陣がいるとはいえ、見ているのはその時限りの顧客ではなく、未来ある生徒だ。

そんな真面目な考えを持つ由美香にとって、突如として沸き起こる性欲ーーそんな感覚は久しぶりだった。

どこか人肌恋しかったからだろうか。

忙しすぎたからだろうか。

金曜日の夜、酒を飲んでそのまま眠ればいいものの、夏用の薄い布団にくるまりながら、思わず右手の指先を、Tシャツの上から乳頭に、押付けた。
びくん、と動く体。

寝ていて垂れてくる、ゆるくパーマのかかった長い黒髪をかきあげて、由美香は親指と人差し指で右胸の頂きを優しくつまむ。

「は……ん、んっ」

ぞくぞくっ、と腰に性的な寒気が襲い来る。

指先で弾いてみたり、少し強めに摘んでみたり、男性に触れられることを想像し、触れる。

布団の中で、太ももどうしを擦り合わせるような動きをし、子宮の疼きを感じたところで、手のひらを胸元から、下半身へ移した。

ハーフパンツと、ショーツを引っ張り、手を差し込むと指先に粘着質な感触。

指先で蜜を掬い取り、陰核へ塗りたくる。
胸に触れた時よりも強烈な刺激に、ぎゅっ、と奥歯を噛む。

左頬を枕に押し付けるようにしながら、ぐりぐりとソコに円を描き出す。

はぁ、はぁ、と四十一歳の女の、甘美な吐息が漏れる。

付き合っていた男とは、会えばセックスをしていた。結婚をしておらず、ましてや子供もいないとなれば、お互いの性欲は若い頃より深く、重たかっただろう。

それなりに経験を積んだ女の、深い快感。

ただ性欲を発散するのとは異なる、甘美な欲求。

そこにはストレスや、日々の疲れや、経験が絡みついて、とてつもなくいやらしいものとなる。

「は、……ぅ」


(いく……)


声を出すことなく、静かに絶頂を迎える。

だが、その快感は深く、重たいーー


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