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妻を他人に
【熟女/人妻 官能小説】

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すれ違い-2

 仕方のないことだった。
 これは、仕方のないこと。
 Wにアナルを犯されながらゆきは自分に言い聞かせる。

  *

 三十分前――。
 今夜の性接待の身支度を終えパウダールームから出たところで、ゆきの携帯に着信があった。Vからだった。

「おいゆき、今晩のことはわかってるな?」
「は……はい……」
「今どこだ?」
「都内の○○○ホテルです」
「今から行く。ゆき、お前今日の接待の前に俺の相手をしろ」
「え? 今からですか?」
「不満か?」
「…………いえ」
「せっかく今夜のためにお前の身体をあっためてやろうって言ってんだ。感謝しろ」
「あ、ありがとうございます」
「ひとりか?」
「いえ……Wさんと一緒です」
「ん? なんだお前ら。俺に隠れて昼からホテルでお愉しみってか?」
「いえ、そのようなことは……」
「俺とWと、どっちに抱かれたいんだお前は?」

 ゆきが口ごもっているとWがゆきの携帯を取り上げた。Vの大きな声はWにも筒抜けだったらしい。

「Vさん、Wです。私とOとは決してそのような関係ではありません。ただ……」
「あん?」
「今二人で今後の接待のスケジューリングや手配をしていたのです。会社でするわけにはいきませんから……」
「俺の相手もできねえって言いたいのか?」
「OはVさんの女です。いつでも好きにお使いいただいて結構です。しかし今だけは……今夜の準備もありますので……」
「ふーん……」

 電話の向こうのVが意地悪く笑った。

「じゃあお前ら、今からそこでセックスしろ」
「…………!」
「俺が抱いてやろうと思ったが気が変わった。お前らがセックスしろ。そのほうが面白そうだからな」
「あの……しかし……」
「極上の美人妻さんをお前に先にくれてやろうってんだ。それとも使い古しのまんこと中古アナルなんか要らねえってか?」
「いえ……」
「ちゃんとヤってるか確認するからWはビデオ通話繋ぎっぱなしにしとけ。いいか? 口とまんことアナル、すべての穴を使えよ、わかったな?」

 Wが震える手でビデオ通話をつなぎ、ゆきを見た。青ざめた顔をしている。
「Oさん、すまない……」

 ゆきに近づき肩を抱くW、後ずさるゆき。
 遠くでVがゲラゲラ笑っている。
 顔を背けキスを拒むと今度は怒鳴り声が聞こえてきた。
 仕方なく上司と唇を重ねる。

「ん……んん……」

 ヤクザに監視されながら、女性部下と男性上司のセックスが始まった。
 今度こそ、拒否権はない。
「んん……っ! んちゅぅ……んん……」
 ベッドへ寝かされ胸を揉まれる。男の手がスカートの中に侵入してくる。

「す……すぐ終わらせるから……」
「……ぅ……っんん!」

 急な展開につい抵抗してしまう人妻の手を振り払い、悶える身体を押さえつけ、Wはゆきの核心へ迫る。
 キャミソールが捲れ上がりブラジャーが押し下げられると、白い乳房が顕になった。逢瀬を重ねた数年前よりまた一回りたわわに実ったバストが、はだけたブラウスを押し広げ、男の前でぷるんと揺れた。
「我慢してくれ……!」
 ぷっくり膨れた乳首がWの手のひらで転がされ、指先で弾かれた。
「ん……! ん……ふぅ……っん!」

 ゆきの心と身体が、引き裂かれていく。

 パパ、助けて――。
 思わず夫のことが頭をよぎり、絶望した。
 私は信頼してくれていた夫を裏切った。何度も。何度も。
 Vが私を傷つけるのと何ら変わらない、いや、愛し合うパートナーを裏切ったという意味ではそれ以上の傷を私は夫に与えてしまった。
 私には、助けを求める資格などない――。

 乳首に男が吸い付いてきた。スカートは乱れ、人妻のショーツはすでに半ばまでずり下げられ股間の茂みを覗かせている。

 ああ、もういい――。
 すべてのことがどうでもよく思えてくる。どうせ私は今晩この身を捧げ、女を売る。今日だけではない。明日以降も、ずっと。Vにもじき抱かれることになるだろう。数え切れぬほどの男たちの性のはけ口として私は生きていく。今さらWからこの身を守ることになんの意味があるだろう。もうどうでもいい。何も考えたくない。
 心から愛する人を裏切った、これがその報い。今の状況は私にふさわしい。

 諦念がゆきの身体から力を奪う。
 抵抗をやめた女性部下の乳首を、クリトリスを、男性上司が弄ぶ。始めは「こんなことをしてすまない」、「許してくれ」と泣きながら懇願していたWも、今はただ目を血走らせ女体を貪るのみ。いつの間にかむき出した下半身の中心には、力強くそそり立つペニスが見える。
 どれだけ紳士的に振る舞い、ゆきを気遣い、Vに怯える姿を見せたところで、所詮はこの人も性欲に支配された一匹のオス。

 怖い――。

 人妻の両脚がついに開かれた。
 着衣は乱れ、乳房と局部は完全に露出している。
 ゆきの顔から、いっさいの感情が失われた。

 熱り勃つペニスが、ゆきの花弁を押し広げ侵入してきた――。

  *


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