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甘い調教  「躾けられた三つの穴」
【調教 官能小説】

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匂いと口-4

 
 おじさまがサッシの引き戸をガラガラと鳴らして部屋に戻り、白いカーテンに重ねられていた焦げ茶色の遮光カーテンを半分引くと、部屋の明るさは半分ほどに落ちて、益々夕刻の赤が部屋に彩を加えました。

 私に近づいたおじさまは、私の髪に手を添えて、ソファーの私の隣に腰を下ろしました。そして私の肩に手を置き、私の身体の向きをおじさまとは逆方向に導き、斜め後ろに身を置くようにして、又、私の髪を撫でました。

「琴。セックスに置いて初めに大切なことは、いかに脳の性的興奮状態を作り出すかと言うことなんだ。」

 おじさまは私の髪を撫でながら、私の肩に届くぐらいの長さの髪を、指で耳にかけるように後ろに回して、私の耳を露出させました。そして両手で私の耳を軽く塞ぐように包み込み、話し続けました。

「脳を性的興奮状態に導くために、動物は五つの感覚を使う。所謂五感だね。視覚、聴覚、触覚、味覚、嗅覚、分かるかな?」

「はい。でも、視覚と触覚は解りますけど、後の三つは解りません」

「なるほど。  では、琴は処女を無くした時、音を聞いたかい?」

 私はあの日聞いた音を思い出しました。彼の息遣い、私の躰の匂いを嗅ぐ鼻息、ベッドのきしむ音、カーテンが風に揺れる音、それから、それから、あっ 彼のペ〇スがピストン運動をする時、私のおま〇こだ立てる、ヌチャヌチャ、ピチャピチャとしたいやらしい音。

 おじさまは後ろ側に居たので、私の表情は見られなかった筈でした。しかし、今では静かに背中を摩っていた手を止めて言いました。

「ね? 解っただろう? 思い出してごらん、嗅覚も解る筈だよ」

 私は彼が私の身体中の匂いを嗅いで、興奮していた姿を思い出し、あの時の恥ずかしさを思い出しました。

「はい」

 おじさまは小さく頷いて、話を続けました。

「残る味覚。これは一番分かりにくいかも知れないけれど、確かに性欲との関係性は立証されているんだ。例えば、人には二種類の人間がいて、満腹時に性的衝動に駆られる人間と、空腹時に駆られる人間が居る。これもある種の関係性を示す一部だ。それにこれはほんの僅か一部の人間に見られる性的嗜好として『シトフィリア(食物性愛)』と言う物がある。それは、食物や飲料の咀嚼行為や身体への塗布行為などで性的興奮を得る物だ。英語ではフード・プレイとも言われている。ま〜そこまで行かなくとも、大食いやフードファイトの番組はかなり人気があるでしょ? 人は人がモリモリガツガツ食べている映像にある種の興奮状態を覚えるんだ。それが性的興奮に繋がるかどうかは別にして、アドレナリンの分泌が増えている事に変わりは無い。その他極端な例として、スカトロが在るよね? あのウンコ食べる事で興奮する人。あれも二種類の人間が居て、SMプレイの一環として、女王様が体から出した物を全部食べたい人と、相手は関係なく、ウンコを食べる事だけを求める人が居るらしい。ま〜そこまで行かなくても、男の殆どはおま〇こを舐めたがる。脇を舐めたがる。首筋、汗を舐めたがる。それら全て、匂いと味に性的興奮を覚えるからでしょ?」

 私は途中訳が分からなくなって、気もそぞろに聞いていました。

「とにかく、こんな基礎知識は殆ど役に立たないし、必要もないと思う。大切なのは何かで脳を性的興奮状態にするって事なんだ。最終的には人は触覚によって射精やオーガズムに導かれる場合が多い。触ったり、触られたり、ペ〇スをおま〇こに抜き差ししたり。だけど、その触覚と言う物が、とても精神状態の影響を受けやすい物であるって事が重要なんだ。例えば、同じ肌感の人に、まったく同じように触られたとしても、その相手によって、くすぐったかったり、ゾワッと不快だったり、気持ち良かったりするだろう? それは相手による違いと言うより、受け手の精神状態の問題なんだ。驚嘆な例を挙げれば、たとえ嫌いな相手に触られたとしても、受け手の精神状態次第で、気持ちよく感じる事もあり得るって事なんだ。」

 私はおじさまの話を一生懸命理解しようと努めて聞いていましたが、おじさまの口から止めどなく流れ出る言葉を聞いているうちに、今自分は何を聞かなければいけないのか、何を理解しなければいけないのかが霞んでしまって、脳が朦朧としてしまっていました。
 私の何かを感じたのか、おじさまは話を区切りました。

「ごめんね。ちょっと能書きが多く成り過ぎたね? 頭が疲れちゃうよね?」

「いえ。そんな事は無いのですが。  」

「無理しなくていい。約束して欲しい、今後も絶対に無理をしないでくれないか? 今後僕は琴に、無理だと思えるようなお願いをして行く事になると思う。だから、本当に無理だと感じた時は、明確に無理だと伝えて欲しい。約束して欲しい」

 私は背中側にいるおじさまに、身体をひねって、顔を向けて答えました。

「はい。おじさま。絶対に無理はしません」

 おじさまはニッコリ笑って、後ろからギュッと抱きしめてくれました。

「よし。じゃあ能書きは止めて、実践に移って行こう」

 実践と聞いて、私は少しドキリとしました。「もう、今日セックスをするのかしら?」

「実践と言っても、ただ躰に触れながら、確認していくだけだから、そんなに身構えなくても大丈夫。」

 私は安心すると同時に、微かに失望のような物を感じてしまったようでした。

「そうだな。 じゃあこのままの態勢で行こう。」

 そう言って、おじさまは又私の背中を摩りだしました。


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