始まり-2
《ケツ穴確定! あの清楚妻・美魔女ゆきが、衝撃のアナルファック、膣内射精! NGなしのAVデビュー!》
《これぞリアル二刀流! 美魔女ゆき、前から後ろから極太チンポをぶち込まれ人妻二穴挿入メジャーデビュー!》
大方こんなタイトルでネットを賑わせるのだろう。あの業界のやることは容易に想像がつく。
ゆきのようなSクラスの美人かつ有名人となれば、はじめはソフトなプレイからはじめ、少しずつハードにしていくのが定石であるが、彼女の場合は年齢的な「賞味期限」が短い上に、私がリークしたスーパーハードな無修正動画が出回ってしまっている。今さらソフトな作品をリリースしても売れるわけがないと判断される。
デビュー作からアナルセックス、二穴ファックは当然のように要求され、またたく間に大量ぶっかけ、輪姦、放屁、放尿、飲尿、膣内射精(なかだし)など、あらゆる陵辱プレイをこなすハメになる。
当然飽きられるのも早い。わずか数作品で行き着くつところまで行き着いてしまい、妊娠させられた挙げ句にボテ腹プレイ、授乳プレイ、スカトロで脱糞、食糞を強要され、世間からは嘲笑と憐れみの目で見られ、捨てられる。
AV業界を強制引退させられた後は、さらに悲惨である。「AV女優から一般タレントへ転身」など絵に描いた餅であったことに気がついても、もう遅い。四十路にしてソープランドに堕ち、はした金のために身を売る日々が待っている。
毎日毎晩、小汚いおやじどもに身体を蹂躙されるのだ。天下の美魔女にして元売れっ子AV女優と本番セックスができるとあって、全員がフルオプションをつけゆきの肢体をしゃぶりつくす。ヤニ臭い口とキスをし、チンカスを舐め、フェラチオ奉仕し、何百人、何千人もの男の肛門を舌でほじくり回す日々。口に、まんこに、アナルにチンポを突っ込まれ、最後はもちろん膣内射精(なかだし)され、「あぁん……いっぱい出たね。ありがとう」と媚びた営業スマイルを強いられる。
精神を病みながらも必死で稼いだ金はしかし、大金の匂いを嗅ぎつけた男たちに絞りとられることになる。
まずはたちの悪いホストが甘い言葉ですり寄ってくる。現実を忘れたくてついホストクラブに立ち寄ったが最後。流されやすい性格の彼女の稼ぎはたちまちホストの懐へ消えていく。「推し」の売上のため、睡眠時間を削りソープ業に精を出す。ババア必死すぎと陰口をたたかれ嘲笑されながら、ゆきは身も心もすり減らす。
墜ちるところまで堕ちたゆきは、クスリの売人の格好の餌食ともなるだろう。
正常な判断力を失い辛さから逃れるため、ゆきは同僚風俗嬢の「これ、試してみる?」という悪魔の誘いにすがってしまう。
めくるめく多幸感は、真の終わりの始まり。常人がその誘惑に打ち勝つことは不可能。キメセクで淫らな姿を見せてやれば「推し」は喜んでくれる。自分も気持ちいい。楽しい。嬢から売人を紹介されクスリを入手する金を稼ぐため、ついには二十四時間出勤で身体を売ることになる。
気がつけばハードな勤務、「推し」からのプレッシャーとDV、そしてクスリの力で、ゆきの肌も歯も髪も爪もボロボロになっている。稼いだ金はすべてがホストとクスリに消えるのだから、生活に困窮し、風俗嬢として必要な美しさすら保つ金もない。美しさを失えば稼げる金はさらに減る。
加齢とクスリは着実にゆきの容姿を蝕んでいく。
はじめは曲がりなりにもそこそこのランクの店でナンバーワン人気ソープ嬢だったゆきも、やがて中級店、大衆店とランクを下げ、最後は格安店ですら指名がつかなくなる。
カサカサの肌、ボサボサの髪、歯抜けの口、生臭い口臭、ドブのような匂いを発するマン臭。底辺ソープで、底辺フリー客を相手に「よろしくお願いします」と三つ指をつき顔を上げれば、そこにはゆきを見て失望を隠そうともせぬ男の顔。「チェンジ」の声に怯え、舌打ちに怯え、ため息に怯え、口が臭い、まんこが臭いと罵られながら、愛想笑いで懸命に奉仕する。
もうとっくに「推し」には捨てられ、金も男も幸せも美貌も希望も失っている。残るのは、年齢以上に加齢を重ねた、しわしわブヨブヨのメス豚にして精液便女。
行き着く先は路上での「立ちんぼ」。寒風吹きすさぶ中、露出の多い下品な薄着で男に声を掛けても、クスリで声帯をやられたしわがれ声のババアは見向きもされない。たまにホームレスが差し出してくる五百円玉をひったくるようにつかみ取り、薄汚い公衆便所でフェラ抜きしてやるくらいが関の山。
それがあの女の成れの果て。最後は自らもホームレスとなり、ホームレス仲間にレイプ、輪姦、ぶっかけ、中出しされる対価に腐った残飯を恵んでもらうのだ。
本当にくだらない。くだらない女のくだらない人生。
別れられて、縁を切れて、本当によかった。
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